あのよう、知ってりゃーすか
税のミニ歴史講座
大島良満さんのお話し
(元愛知県評役員・消費税をなくす愛知の会代表世話人)

【1】税の誕生 【2】日本の税の歴史 【3】酷税と民主主義
【4】所得税のはじまり 【5】日中・太平洋戦争と税 【6】間接税の歴史

【6】間接税の歴史
 
 消費税の ルーツ

 税金は、直接税と間接税に区分されとる。直接税は、所得税・法人税が中心だが、間接税の代表格は消費税(ヨーロッパ諸国では付加価値税、フランスではTVA、イギリスではVATと略称されている)だわなも。
 間接税は、今から2千年以上も前、古代ローマで初の皇帝となったシーザーによって、自分の軍隊の費用にするために創設されたんだと。税率1%の売上税で、兵隊の退職金に使用されたんげな。フランスは、間接税の国といわれとる。フランスの税法のルーツは、ナポレオン法典だげな。直接税は、権力者によって、ふところの中の財布に手がつっこまれることになるから、あかんのだげな。大革命以降、直接税よりも間接税が中心になっとるんだと。

日本では終戦後廃案に

 日本ではドイツ、イタリアのファシズム勢力と結んで、世界中を相手に第二次世界大戦をやったんだが、1945年に連合軍に無条件降伏をしたんだわ。占領軍が日本の占領費用に使うとの理由で、1948年から、1949年まで、取引高税が実施されたんだと。物品販売業など、39業種を対象に税率1%が実施されたんだわ。現在の収入印紙のような取引高税印紙を、売り上げた商品に消印を押して貼ることで、納税するといった仕組みだったんだと。敗戦直後のインフレ時代でなも、一物二価といって、政府が値段を決めた公定価格があったが、市場の実勢価格でもあるヤミ価格が横行しとった。どちらの値段にするかで、警察と税務署の双方の監視と摘発を受け、現場は大混乱、全国で数千人の逮捕者がでたんだと。
 選挙の結果、取引高税反対の議員が多数となり、取引高税は廃止されたんだぜーも。消費税だって廃止できる先例だわー。忘れてはいかんなも。

消費税の歴史

 1949年8月26日、シャウプ勧告がでたわなも。
 1950年、政府が付加価値税の計画を企てていることが、明らかにされたぜーも。
 1950年6月 朝鮮戦争が始まる。8月警察予備隊令が公布(現在の自衛隊の始まり)。
 1964年 ベトナムのトンキン湾事件おきる。
 1979年 一般消費税反対を国会が議決。
 1987年 売上税法案、国民的反対運動で廃案になる。
 1988年 消費税を自民党が国会で強行採決。
 1989年4月1日 消費税率3%で実施。
 1997年、消費税率5%に引き上げを可決。

会を大きくしてがんばろまいか

 政府・財界はなも、消費税を2桁にしようと準備を着々としとるわ。消費税をなくす会を、もっと大きくするために、会員拡大の草の根の活動が、全国各地で今日もとりくまれとるでよー。数は力、知識はエネルギー源だわなも。もっとがんばろまいか。 

(長い間、ご愛読いただきありがとうございました)。