1月1日の主な社説(主張) 冒頭部分と引用元のURL(順不同)
2021年1月2日
【毎日新聞】1月1日臨む’21 コロナ下の民主政治 再生の可能性にかける時
2021年を迎えた。希望を更新するようなムードが感じられないのは、新型コロナウイルスとの暗然とさせられる闘いの「第2章」を予感するためでもある。
コロナへの対応に完全な答えは見つかっていない。ワクチンに安堵(あんど)するのはまだ早計だろう。
そうした中、厄介な危機感が膨らんでいる。私たちの民主政治がコロナへの対応能力に欠けているのではないかという疑念だ。
https://mainichi.jp/articles/20210101/ddm/002/070/041000c
【読売新聞】平和で活力ある社会築きたい
あけましておめでとう、という平凡な新年のあいさつを元気に交わせることがどれほど貴いか、改めて思い知る年明けである。
風景は一変した。恒例の一般参賀は取りやめとなり、年頭の、天皇陛下の国民向けあいさつはビデオメッセージとなった。だれが1年前に、翌年の元日をこのような困難の中で迎えることになると、想像しただろうか。
しかし、ピンチはチャンスという。新型コロナウイルスの感染拡大という大災厄が、医療体制の脆弱ぜいじゃく性や社会の歪ゆがみなど、さまざまな問題点に気づかせてくれたことは幸いだったと思いたい。
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20210101-OYT1T50040/
【東京新聞】年のはじめに考える コロナ港から船が出る
共感される向きもみえるでしょう。私たちがこのウイルスに何か試されているような感覚です。
人間社会はコロナ禍を乗り切って、その先どこへ向かうのかと。
そうした試練の船出がこの年明け後に続きます。一つは一月二十日、米新政権の発足です。
大統領選でも大争点でした。コロナ禍は私たちに命の支え合いを催促していました。災禍の克服に向け、生活のあらゆる場面で。
けれども、トランプ政権下で極まった格差、分断社会に、そもそも支え合いの発想は乏しかった。克服など到底無理でした。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/77633?rct=editorial
【朝日新聞】核・気候・コロナ 文明への問いの波頭に立つ
長崎原爆資料館の入り口に、「長崎からのメッセージ」が掲げられたのは昨年4月10日のことだった。被爆から75年の節目、核廃絶に向けたステップの年に、との意気込みにもかかわらず、館はこの日からコロナ対策で臨時休館となった。
メッセージは、核兵器、環境問題、新型コロナという「世界規模の問題」を三つ挙げ、それらに「立ち向かう時に必要なこと その根っこは、同じだと思います」と語りかける。
すなわち「自分が当事者だと自覚すること。人を思いやること。結末を想像すること。そして行動に移すこと」。
誰もがウイルスに襲われうることを人々は知った。感染や、その拡大という「結末」を想像し、一人ひとりが行動を律する必要も、人々は知った。
そんな時期に、核や地球温暖化でも、誰もが「当事者」であり、みんなの「行動」が求められていることを訴えたい。休館を前にした市職員らの思いが、メッセージには込められた。
https://www.asahi.com/articles/DA3S14750259.html?iref=pc_rensai_long_16_article
【日本経済新聞】2021年を再起動の年にしよう
021年がスタートした。昨年は世界にとって苦難の一年だった。新型コロナウイルスの感染爆発は世界の景色を一変させた。経済活動には急ブレーキがかかり、世界のあちこちで分断やきしみが目立った。今年はそこから立ち上がる「再起動」の年にしたい。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK224GA0S0A221C2000000
【赤旗】2021年の幕開け―危機から希望へ転換する年に
新型コロナウイルス感染拡大の中で、2021年が幕開けしました。感染への警戒と緊張が強いられる異例の年明けです。ひっ迫する医療の危機打開は差し迫った課題です。収入減や失職で生活困難に陥った人への支援は一刻の猶予もありません。深刻なのは、菅義偉政権のコロナ対応の無為無策が、国民の苦難を増幅させていることです。国民に「自己責任」を迫る冷たい政権をこれ以上許すわけにはいきません。今年は、必ず総選挙が行われる極めて重要な年です。危機をもたらす政治から希望の政治へ―。政権交代を実現するために力を合わせましょう。
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik20/2021-01-01/2021010101_05_1.html