老後の必要資金「ためられない」が7割—「朝日」世論調査

2020年1月11日
【朝日新聞DIGITAL】1月11日 老後の必要資金「ためられない」7割 朝日新聞世論調査
 朝日新聞社は「長寿時代のお金意識」をテーマに郵送方式の世論調査を行った。必要な老後資金について、年金をまだ受け取っていない現役世代の70%が「ためられない」と答えた。「ためられる」は21%にとどまった。何歳まで生きたいかを聞くと、「ためられない」人の方が低い年齢を回答する傾向があり、先行きの不安が長生きしたいという意欲にまで影響しているようだ。
 老後に必要な資金については、老齢年金を受給中と回答した年金世代(全体の39%)と、現役世代(同59%)で別の質問をした。
 現役世代にはまず、退職金を含めて老後までにいくら蓄える必要があると思うかを尋ねた。「2千万円」が最も多く28%。「1千万円」「2千万円」「3千万円」を合わせると74%を占めた。
 重ねてその必要額をためられるかを聞くと、「ためられる」は21%。雇用形態が非正規雇用の人に限ると12%で、特に低かった。
 年金世代には、必要と思う老後資金をためられたかを聞いた。「ためられた」は18%、「ためられなかった」72%だった。
 何歳まで生きたいかとの質問には、現役世代の46%が「80歳」と答え、「60歳」「70歳」が計24%、「90歳」「100歳以上」が計26%だった。平均寿命より短い「60歳」「70歳」の回答は、老後資金を「ためられる」人の計18%と比べると、「ためられない」人が計26%と高めだった。

【赤旗】1月6日 広がるカジノ汚職―推進した政権の責任重大
 カジノを中核とする統合型リゾート(IR)事業への中国企業の参入をめぐり、昨年末に秋元司衆院議員・元内閣府副大臣(IR担当)が収賄容疑で逮捕され政界に激震が走る中、年が明け、疑惑が一気に拡大しています。
 自民党や日本維新の会の5人の衆院議員に100万円前後の金が中国企業から渡ったと、贈賄容疑で逮捕されている中国企業関係者が供述していることが判明(4日)。供述では、秋元氏が300万円を受け取ったとされる2017年9月末ごろ、自民党の岩屋毅前防衛相や日本維新の会の下地幹郎衆院議員らにも、100万円前後の金を渡したとされています。
 疑惑がどこまで広がるのか予断できませんが、20日に召集が予定される通常国会で、徹底した疑惑解明が課題となります。
 またカジノ事業候補地が決まる前から、こうした重大な汚職疑惑が広がる根本にある、カジノ解禁・民営化をめぐる安倍政権の責任、政策の根本的見直しが問われます。
▼そもそも違法
 カジノは賭博場のことであり、賭博は本来、違法です。賭博が違法とされるのは、これを放置すれば人がまじめに働く意欲を失い依存症に陥るなど、ひいては社会全体が崩壊しかねないこと、けんかや殺人の原因にもなり治安の悪化や暴力団の資金源になるからです。
 競馬、競輪、オートレース、競艇、宝くじなどは賭博の一種ですが、それぞれ特別法によって公営賭博として「合法」とされてきました。ところがカジノ解禁は民営を前提としており「公設、公営、公益」のもとで「合法」とされてきたこれまでの法体系で説明できません。自民党や維新は、こうした疑問に答えないまま16年12月にきわめて短い質疑時間でカジノ解禁法を強行しました。「国策」として違法な事業を進める恐るべき決定でした。
 また、ギャンブル依存症の拡大、違法な資金洗浄(マネーロンダリング)、治安対策など、前提として解決されるべき諸問題についてまともな議論も対策もないままの強行でした。公明党は「自主投票」という形で協力しましたが、投票では山口那津男代表も「反対」せざるをえなかったのです。
▼癒着の可能性
 質疑の当時から、数兆円ともいわれるカジノの巨額利権をめぐり、業界と政治家、政府の癒着の可能性も指摘されていました。
 今回、まさに衆院内閣委員会委員長としてカジノ解禁法を強行し、その後IR担当の内閣府副大臣だった秋元氏やカジノ議連幹事長を務めてきた岩屋氏、一貫してカジノ推進で自民党に協力した維新の下地氏らに、疑惑が直撃しているのはまさに必然性のある状況といわれても仕方ありません。
 人の不幸や悲劇を食いものにするカジノを「成長戦略の目玉」などと位置づけ、深刻な国民的疑問を不問にして暴走した安倍政権の責任は極めて重大です。

【TBSテレビ ひるおび】1月13日 JNN世論調査・IR「進めるべきでない」約6割
政府がカジノを含むIR(統合型リゾート)施設の2020年代半ばの開業を目指していることについて、「予定どおり進めるべきだと思わない」と答えた人が約6割に上ることが、JNNの世論調査で分かった。
安倍内閣支持率は「支持」52.1%、「不支持」44.7%。
秋元司衆議院議員がカジノを含むIR(統合型リゾート)をめぐる汚職事件で逮捕された。
この事件によってIRに対するイメージが「悪くなった」45%、「変わらない」46%。
政府がIR施設の2020年代半ばの開業を目指していることについて、整備を予定どおり「進めるべきだと思う」28%、「進めるべきだと思わない」59%。
総理主催の「桜を見る会」をめぐり、安倍総理による一連の説明について「納得している」22%、「納得していない」68%。
政府による海上自衛隊の中東海域への派遣について「賛成」35%、「反対」52%。