消費税 医療機関を圧迫

2018年11月24日

【赤旗】11月20日消費税 医療機関を圧迫―増税中止へ懇談 保団連
 全国の開業医でつくる全国保険医団体連合会(保団連)は19日、「控除対象外消費税」によって医療機関の経営が圧迫されているとして、同問題の解消と来年10月の消費税増税の中止を求め、日本共産党の国会議員と懇談しました。
 社会保険診療は非課税のため、医療機関は患者から消費税はとりません。しかし診療のための設備や医薬品などの仕入れには消費税(控除対象外消費税)がかかるため、医療機関の大きな負担になっています。
 保団連の住江憲勇会長は、消費税の負担が多くの医療機関の経営を危うくしているとして「私たちの窮状を理解していただきたい」と説明。増税の中止と、公的医療に消費税の「ゼロ税率」を適用するよう求めました。保団連の馬場一郎理事は「消費税が命にもかけられている」と早急な対策を求めました。
 日本共産党からは、小池晃、倉林明子、大門実紀史の各参院議員、宮本徹衆院議員が出席しました。小池議員は、国が同問題の対策としていた「診療報酬による補てん」が、実際には4年間で880億円も不足していたと発言。「抜本的解決のため、ゼロ税率の適用とともに、消費税増税を中止させましょう」と話しました。

【琉球新報】11月24日<社説>嘉手納基地着陸経路 外来機の飛来やめさせよ
 米空軍嘉手納基地に着陸する米軍機が市街地上空で飛行、旋回を繰り返している実態が浮き彫りになった。沖縄市、嘉手納町、北谷町で構成する「米軍嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会」が飛行経路を調査したのである。
 米軍機が市街地の上を頻繁に飛び回ることは、取りも直さず、県民を巻き込んだ事故の危険性が増大することを意味する。
 政府は、人口密集地の上空を飛行させないよう米国に強く申し入れるべきだ。併せて、騒音を激化させる外来機の飛来中止も要求してもらいたい。拱手(きょうしゅ)傍観は許されない。
 嘉手納基地は嘉手納町、沖縄市、北谷町にまたがる極東最大の米空軍基地だ。面積は1985ヘクタールで、普天間飛行場の4・1倍に相当する。約3700メートルの滑走路2本を備え、F15戦闘機、空中給油機、特殊作戦機など約100機が常駐する。訓練などで飛来する外来機も多い。
 三連協の調査によると、米軍機は滑走路上空をいったん通過した後、陸域の上を旋回し、高度を落としながら周回して着陸している。  沖縄市側からだと、コザ運動公園や旧コリンザ方面上空を経て、登川付近を旋回して滑走路に降りる。北谷町側からだと、上勢頭、桑江の上空を通った後、海域上空で旋回し着陸していた。
 外来機が常駐機に比べ大回りで旋回していることも判明している。FA18戦闘攻撃機やF35戦闘機が暫定配備された3月に沖縄市、北谷町で騒音の苦情が激増する要因になっていた。
 米軍機の飛行経路の実態と騒音の関係を可視化するのは初の取り組みだ。米軍側に改善を促す上で、具体的なデータを示す意義は大きい。他方、改めて浮かび上がったのが国の無策ぶりだ。
 基地の提供責任を負うのは日本政府である。本来なら、基地所在自治体の手を煩わせるまでもなく、国が飛行の実態を調べて公表すべきだろう。被害を受けている側が自ら動かないと基礎的な情報さえ得られない現状はどう考えてもおかしい。
 政府のふがいなさを象徴するのが1996年に日米合同委員会で合意された「嘉手納飛行場における航空機騒音規制措置」だ。
 「22時~(翌日)6時の間の飛行および地上での活動は、米国の運用上の所要のために必要と考えられるものに制限される」と明記した。それ以外の時間帯は、必要もないのに米軍機を飛ばすことがあるとでも言うのか。子供だましにも等しい文言だ。
 他の項目もことごとく「できる限り」などの前提条件が付いている。「規制」の名の下に、米軍の恣意(しい)的な運用にお墨付きを与えてしまった。
 傍若無人な基地の運用に歯止めをかけるには、現行の合意を根本から見直し、実効性を伴った規制措置を改めて取り決めることが不可欠だ。