アベノミクス立ち往生
【しんぶん赤旗】10月31日 アベノミクス立ち往生
政府が30日発表した9月の各種経済統計は、家計消費支出の落ち込み、勤労者世帯の実収入の減少など、家計に厳しい経済状祝を浮き彫りにしました。日銀が同日発表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)では、「2016年度前半ごろ」としていた2%の物価上昇目標の達成時期を「同年度後半ごろ」に先送り。アベノミクス(安倍晋三政権の経済政策)の立ち往生ぶりがいよいよ鮮明になりました。
(注)「日本経済新聞電子版」10月31日は、日銀の黒田総裁は「展望レポート」発表後の記者会見で、「経済成長と物価にやや下方リスクが大きい」「物価だけが上がれば良いというわけではない。賃金も上がり企業収益も増えていくという経済バランスが取れた形でないと2%目標を安定的に達成するのは難しい」と述べたことを紹介している。
【THE HUFFINGTON POST】(ハフィントンポスト日本語版) 10.23 年金7兆9000億円、運用損で消えていた 証券アナリストが試算
140兆円を超える公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2015年7-9月期の年金運用損失が、約7兆9000億円に上っていることが大手証券会社のアナリストの試算でわかった。世界的な株安が年金運用損を膨らませた格好だ。/野村証券の西川昌宏チーフ財政アナリストが10月23日、ハフポスト日本版の取材に対し、試算を明らかにした。それによると、GPIFの7-9月期の運用損は、国内株が約4兆3000億円、海外株が約3兆7000億円などとなった。この間、TOPIXは13.4%、日経平均は14%それぞれ下落した。/このため、四半期ごとでは、リーマン・ショックの影響が大きかった2008年10-12月期(損失額約5兆7000億円)を大きく上回る損失額となる見込みだ。GPIFは、厚生年金と国民年金の積立金をマーケットで運用している。/株高が追い風となった2014年度のGPIF全体の収益額は、過去最高の15兆2922億円を記録し、収益率は12.3%に達していた。/資産全体に占める国内株と海外株の割合は2015年3月末時点で、それぞれ22%、20.9%だったが、株高を受け、同年6月末時点ではそれぞれ23.4%、22.3%に引き上げられていた。7-9月期の大幅な運用損は、この株式比率の引き上げの影響をもろに受けた格好だ。
【幻冬舎PLUS 】10.29 「軽減税率」のこと、ちゃんと知っていますか?「軽減税率」は、実は低所得者支援策ではない!飯田 泰之
最近、よく聞く「軽減税率」という単語。消費税を10%へ増税しつつ、特定の品目においては税率を低く定めようという施策だ。一見、消費者にやさしい制度のように思われているが、果たしてそんな単純な話なのだろうか??エコノミストで明治大学准教授の飯田泰之さんに「軽減税率」のホントのところを聞いてみた。
◆専門家の誰もが反対する「軽減税率」(略)
◆低所得者対策なら、給付金やクーポン支給のほうがよい
(略)筆者は、現在の景気動向や国際経済のリスクから考えると、2017年の消費増税自体が時期尚早であると考えている。しかし、やむをえず引き上げが行われるならな、その際の負担軽減策は、軽減税率以外の方法で行うべきだ。もっとも、全品目に対して軽減税率が適用されるというのなら賛成ではあるが。