効果ある物価対策―「公正な課税」で消費税減税を(「赤旗」)、与野党が「消費減税」 大盤振る舞い競う危うさ(「毎日」)
2026年1月21日
【しんぶん赤旗】1月19日<主張>効果ある物価対策―「公正な課税」で消費税減税を
いま、生活が「苦しい」という世帯が6割です(国民生活基礎調査)。国民の一番の願いは物価対策、それも一時的な給付金などより、物価そのものを下げることです。
一番の物価対策となり、消費を活発にし、経済もよくするのは消費税の減税・廃止です。国債増発に頼らず、財源を生み出すためには「公正な課税」が不可欠です。日本の税制には▽大企業の方が中小企業より税の負担率が低い▽所得1億円を超すと税の負担率が下がる「1億円の壁」―という不公正があります。
ゆがんだ税制を正し、大企業・富裕層に公正に課税し、その財源で消費税を減税・廃止する、「公正な課税」で労働者がつくった富を労働者に回す―それを主張できるのは日本共産党だけです。
■円安が暮らし直撃
高市早苗首相は就任以来、「物価高対策に最優先で取り組む。暮らしの安心を確実、迅速に届ける」と繰り返し“スピード感”を印象付けてきました。しかしその発言に反して、「物価対策を盛り込んだ」という来年度予算の成立を先延ばしして異例の衆院解散に出ようとしています。
なぜなら、時間がたつほど、国会で審議されるほど、物価対策に効き目がないと明らかになり首相への期待がはげ落ちてしまうからです。
実際、「積極財政」を掲げる高市首相の下で、日本の財政悪化への懸念から急激に円安が進んでいます。輸入に頼る食料品や石油などが値上がりし、ガソリンや光熱費の高騰が家計を直撃、一時的な給付金は吹き飛びます。「コスト高から中小企業・小規模事業者を守ります」という首相の言葉とは逆に業者は苦境に追い込まれます。
高市首相が「積極財政」で国債を増発してやろうとしているのは、大企業への大盤振る舞いと大軍拡です。
高市政権で株高となり一見、景気がよさそうに見えますが、恩恵は株を持つ人だけです。住宅ローンや借金に追われる国民や中小業者は円安や金利上昇で苦しくなり、格差が広がります。
【毎日新聞】1月21日<社説>与野党が「消費減税」 大盤振る舞い競う危うさ
選挙目当てに大盤振る舞いを競う。財政の持続性や金融市場への悪影響を顧みない危うい動きだ。
来週公示される衆院選に向け、与野党がそろって食料品の消費税率8%を引き下げる方針を打ち出した。物価高の中、国民に負担軽減をアピールする狙いだ。選挙結果にかかわらず、大規模な減税が行われる可能性が高まってきた。
立憲民主、公明両党が結成した「中道改革連合」が先行して税率ゼロの恒久化を掲げた。これに対抗するかのように高市早苗首相も税率ゼロを唱え、減税に慎重だった自民党の政策を転換させた。
消費減税は高市氏の持論だが、首相就任後は封印し「即効性がない」と否定していた。衆院解散にあたり争点潰しを図ろうと態度を変えたとみられても仕方がない。
見過ごせないのは、物価高を助長する恐れがあることだ。
年5兆円の税収が失われ、財政不安を高める。政府の信用が低下し、円安が進めば、輸入品の価格上昇に拍車がかかる。
物価高の打撃が大きいのは低所得者である。本来、そうした人たちに絞って支援すべきだ。
財源もあいまいだ。首相は企業向け減税などを見直す考えを示したが、巨額の費用を賄うのは容易ではない。2年間の時限措置としたが、終了時には大幅な増税となり、税率を元に戻せるかも疑問だ。
中道は政府の資金を運用するファンドを創設し、収益を財源に充てる方針を示した。だが運用結果は世界経済や金融市場の動向に左右される。十分な収益を長期間確保するのは難しい。
市場では、財政悪化への懸念から国債が売られて、長期金利が27年ぶりの高水準をつけた。国債の利払い費がかさみ、将来世代へのツケを更に膨らませる。
消費税は超高齢社会を支える重要な財源だ。65歳以上の人口は2040年代にピークを迎える。増大する社会保障費を賄うには、幅広い世代が負担し、安定した税収が見込める消費税が欠かせない。
長期的な観点から給付と負担の均衡を図るのが政治の責任だ。その場しのぎに終始するようでは役割を放棄するに等しい。
消費税をなくす全国の会