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IMF経済見通し―日本は賃上げで暮らし回復を(「赤旗」8月2日主張)
2023年8月5日
【赤旗】8月2日<主張>IMF経済見通し―日本は賃上げで暮らし回復を
 国際通貨基金(IMF)が7月時点の「世界経済見通し」(WEO)を公表しました。世界の経済成長率は2023年、24年とも3・0%と予測しました。4月時点の予測をやや上向きに修正しましたが、低水準であることに変わりはありません。物価上昇が依然として各国の経済、暮らしの重しになっています。
◆家計にのしかかる物価高
 コロナ危機は食料、エネルギーなど重要物資の供給網をかく乱し、各国国民の暮らしに打撃を与えました。WEOは、供給網の乱れは収まったものの、急激な物価上昇が家計の購買力を抑制し、貧困国では国内総生産(GDP)の損失が大きいといいます。
 ロシアによるウクライナ侵略戦争の激化によって食料、燃料、肥料の価格がさらに高騰しかねないとして、ロシアによる穀物輸出合意の停止の影響を懸念しています。国際政治の緊張から世界経済がさまざまなブロックに分断されるリスクも指摘しました。
 米国は中国を「戦略的競争相手」とみなし、半導体の輸出管理など経済面でも封じ込めを強めています。第2の経済大国である中国を排除しようとすれば、損失を受けるのは世界経済全体です。
 WEOは政策の優先事項として、インフレの克服、金融の安定、経済的に弱い層の保護、低所得国の債務危機対策を挙げました。いずれも喫緊の課題です。
 日本のGDP成長率については23年1・4%、24年1・0%と予測しました。22年の1・0%から1%台が3年続きます。
 日本でも物価上昇による消費の抑制が深刻です。総務省の家計調査によると、1世帯当たりの消費支出の前年比は、物価の変動を除いた実質で、3月から直近の5月にかけて3カ月連続マイナスです。品目別では食料が8カ月連続マイナスになっています。
 民間信用調査会社、帝国データバンクによると、23年の食品値上げは、8月以降に予定されているものを含めて3万品目を超え「バブル崩壊以降で類を見ない記録的な値上げラッシュ」です。値上げは24年も続くと予想しています。
 日銀は「物価上昇はプラス幅を縮小していく」という当初の見通しを修正せざるをえなくなっています。7月28日に公表した「経済・物価情勢の展望」では、23年度の物価上昇率の見通しを4月時点の1・8%から2・5%へ大幅に引き上げました。
 にもかかわらず、日銀が2%の物価上昇を目標とする「異次元の金融緩和」を続けていることは重大です。「物価の安定」という日銀本来の使命に反することです。
◆中小企業に届く支援こそ
 賃上げを軸に実体経済の回復を図ることが決定的に重要です。
 23年度の最低賃金の目安は全国加重平均で時給1002円に引き上げる答申が出されましたが、まったく足りません。最賃の大幅引き上げには抜本的な中小企業支援が欠かせません。
 岸田文雄政権が掲げる支援は、赤字経営の企業には使いようがない賃上げ減税や生産性向上への援助くらいです。中小企業の経営はかつてない物価上昇でどこも厳しく、物価高を要因とする倒産も増えています。社会保険料の雇用主負担の軽減をはじめ現場に直接届く支援が必要です。