消費税をなくす全国の会です
住所
1991年6月29日結成
なくす会ロゴ

どんな会?
会報ノー消費税紹介
消費税Q&A
私の思い・私の怒り
ひろがる草の根
声の広場
声の広場から
あなたも消費税をなくす会に
入会のご案内
運動グッズ紹介
ビラ・署名用紙・学習資料(PDF)
私たちの見解・方針
草の根交流ニュース
「政治とカネ」の問題 未解明のままでは済まぬ(「毎日」)、税の無駄遣い2108億円、検査院が指摘 コロナ対策も点検(「日経」)
2021年11月6日
【毎日新聞】<社説>「政治とカネ」の問題 未解明のままでは済まぬ
 安倍晋三、菅義偉両政権では、「政治とカネ」の問題など不祥事が相次いだ。多くの疑問が残ったままだが、岸田文雄首相は真相の解明に消極的だ。
 国民の不信は根強い。それが象徴的に表れたのが、衆院選の小選挙区で自民党幹事長の甘利明氏が敗北したことだ。
 都市再生機構(UR)を巡る金銭授受問題について、甘利氏は説得力のある説明をしてこなかった。幹事長就任後に改めて追及されても、「説明責任は果たした」と繰り返すばかりだった。
 甘利氏を要職に起用した首相の責任は免れない。
 選挙買収で有罪が確定した河井案里元参院議員の陣営に、自民党から1億5000万円が提供された問題も残っている。
 党は9月、河井元議員や夫の克行元法相の側が作成した資料をもとに、買収には使われていないとの見解を示した。
 しかし、当事者の一方的な説明だけでは、国民の納得は得られない。同じ広島選挙区の自民党候補の10倍に上る資金が渡った経緯も分かっていない。
 「桜を見る会」前夜祭の問題も疑問が解消されていない。不足した費用を補塡(ほてん)したことについて、安倍氏は、公職選挙法が禁じた有権者への寄付には当たらないと主張している。
 だが、証明する書類を示さないなど、不自然な点が多い。市民から選ばれた検察審査会も「不起訴不当」の議決を出している。
 森友学園を巡る公文書改ざん問題では、自殺した財務省職員の遺族らが再調査を要求している。与党内にも、さらなる調査・説明を求める意見がある。国有地が異例の安値で売却された経緯も明確になっていない。
 首相は衆院選後の記者会見で「必要であるならば、政治の立場から説明していくことは大事だ」と述べ、人ごとのようだった。
 これでは、国民の政治不信は払拭(ふっしょく)されない。特定の人たちの利益を図ったとすれば、政治の公正さに疑念を持たれかねない。
 長期政権のおごりと緩みが生んだ疑惑について、調査を徹底し、説明責任を果たす。それが、衆院選で引き続き政権を担うことになった首相の責務だ。

【日本経済新聞】11月5日 税の無駄遣い2108億円、検査院が指摘 コロナ対策も点検
 会計検査院は5日、国の2020年度決算の検査報告を岸田文雄首相に提出した。税金の無駄遣いや、資産を有効活用できていない状況を指摘したのは210件で、総額約2108億円だった。新型コロナウイルス対策事業を巡る検査では、約22兆円が未執行になっており、政府が調達した布製マスクが大量保管されるなどしていた実態も判明した。
 210件の指摘件数は1994年以降で最少で、コロナの感染拡大によって実地検査が制約された影響が出た。指摘金額は前年度の297億円を大幅に上回った。法令に違反する「不当事項」は157件で、計66億円だった。
岸田首相は「多くの指摘、誠に遺憾。しっかり受け止め、行政の信頼回復のために対応させていただく」と述べた。
 1件当たりの指摘金額が最も大きかったのは、財務省の使う見込みのない記念貨幣用の金地金保有で約1600億円。指摘件数を省庁別にみると、最多は厚生労働省の59件で、国土交通省の27件が続いた。
検査報告にはコロナ対策で19~20年度に計上された国の予算計約65兆円のうち、3割を超す約22兆円が未執行だったことも盛り込まれた。翌年度への繰越額は約21兆円に上り、検査院は「予算の執行状況を国民に情報提供すべきだ」と各省庁に呼びかけた。
 「アベノマスク」と呼ばれた全世帯向けなど、布製マスクは今年3月末時点で約8272万枚(約115億1千万円相当)が倉庫で保管され、昨年8月~今年3月の保管費は約6億円に上ったことも判明した。
 接触確認アプリ「COCOA(ココア)」の不具合を巡る対応では、開発したシステムのテスト体制や事業コストの管理などが不適切だったとして厚労省に改善を求めた。
 コロナ以外では、空港事務所の非常用電源設備が十分な耐震性を備えていなかったことや、インターネットで農地情報を検索できる「全国農地ナビ」のデータが未更新だったことなどを指摘した。
実地検査の件数は19年度比3割減の約1100カ所で、当初計画で対象としていた検査件数(約1万1100カ所)の1割にとどまった。2回目の緊急事態宣言が発令された今年1月以降、宣言期間中は実地検査を全て中止していたことが響いた。
 自治体の担当者にオンラインで聞き取りをするなどして調査を進めたが、検査院幹部は「実地検査が制約され、21年度決算の調査に向けた『仕込み』作業も滞っている。コロナは長期間にわたり、調査に悪影響を与えそうだ」と話す。
 決算検査報告は、内閣から独立した立場から国の財政を監督する会計検査院が、各省庁や、国が資本金の2分の1以上を出資する法人などの決算を検査し、1年間の結果をまとめたもの。毎年秋、首相に提出したうえで公表する。