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金融課税先送り―不公平たださず何の「分配」か(「赤旗」)、最低法人税率 国際協調へ大きな一歩(「朝日新聞」)
2021年10月17日
 【赤旗】10月16日<主張>金融課税先送り―不公平たださず何の「分配」か
 岸田文雄首相が、自民党総裁選で公約としていた金融所得課税を見送りました。株取引にかかる税率が低すぎることは以前から広く問題にされていました。「成長と分配の好循環」「新しい資本主義」を口にするのであれば、不公平税制に手をつけない道理はありません。所得再分配の根幹をなす税制のゆがみを放置したままで、コロナ危機を乗り越え、経済を再建することはできません。
◆富裕層の負担拒む首相
 岸田氏は「1億円の壁の打破」「金融所得課税の見直し」を総裁選の政策集に明記しました。所得税は高所得ほど税率が上がる累進課税です。しかし実際の負担率は年間所得が1億円を超えると所得が多くなるほど下がっていきます。株取引にかかる税率が低いので株で多くの利益をあげる富裕層ほど負担が軽くなるためです。
 給与所得にかかる所得税率は住民税を含めて最高55%です。これに対して株の値上がり益への税率は20%です。欧米では30%前後の税率が当たり前です。米国のバイデン政権は株式売却益にかかる国税の税率を5%引き上げることを提案しています。
 株取引への日本の異常な優遇税制は累進税制を損ない、税収を減らすとして見直しを迫られてきました。経済同友会は2016年の税制改革提案で「株式譲渡所得および配当所得課税の税率を5%程度引き上げる」ことを提言しました。経済協力開発機構(OECD)は17年の対日経済審査報告で、株売却益や配当の税率を25%に引き上げることを勧告しました。
 ところが岸田氏は首相就任後、「まずやるべきことがある」として、いつ着手するかも示さず先送りしました。参院本会議で日本共産党の小池晃書記局長が「なぜ優先順位を下げたのか」と質問しても答えません。株で大もうけする富裕層に忖度(そんたく)した結果であることは明白です。
 日本の株価は、安倍晋三政権が日銀と公的年金積立金の二つの公的マネーを株式市場につぎ込んだことによってつり上げられました。コロナ危機下の株価上昇で富裕層の資産は倍に膨らんでいます。首相が「分配」を言うなら、応分の負担を求めるのは当然です。
 日本共産党は「新経済提言」で、富裕層の株取引への税率を欧米並みに引き上げることを提案しています。株の譲渡所得には、高額部分に欧米並みの30%の税率を適用すべきです。株式配当には、少額の場合を除いて、他の所得との分離課税を認めず、総合累進課税を義務づけます。これによって富裕層の配当所得には所得税・住民税の最高税率が適用されます。
◆再分配機能の強化こそ
 消費税について岸田首相は「当面手を触れることは考えていない」として共産党が求めた5%への引き下げを拒みました。大企業の法人税負担率がさまざまな優遇措置によって中小企業の半分程度になっていることも見直さず、不公平税制を正す姿勢がまったくありません。コロナ危機で広がった格差を是正するために、税による再分配機能を強化して国民の暮らしを立て直すことが急務です。
 野党の共通政策は消費税減税、富裕層の負担強化を提言しています。公平な税制を実現するために市民と野党の共闘で政権交代を実現することが重要です。

【朝日新聞】10月13日<社説>最低法人税率 国際協調へ大きな一歩
 日本を含む136カ国・地域が、法人税に15%の最低税率を導入することで最終合意した。不毛な法人税の減税競争に終止符を打つことになる。国際協調が遅れていた税制の分野で共通税率が実現したことは、歴史的な成果と言えよう。
 グローバル化の進展で、企業や人が活動拠点とする国を選べる時代になった。「課税逃れ」を防ぐには、各国が協力する必要があるが、国家主権の根幹である税制についてはこれまで、各国とも自国の裁量をなかなか譲ろうとしなかった。
 その弊害の一つが、企業誘致を狙った法人減税である。ある国の減税がほかの国の減税を誘発し、日本でも過去10年間で法人税率は国と地方の合計で約10%幅も引き下げられた。
 今回の合意では、税率が15%未満の低税率国にある子会社の利益に対し、親会社のある国が15%との差を課税できるようにする。税率を15%未満にする意味が無くなり、減税競争に歯止めがかかると期待される。各国・地域は、目標の23年に最低税率を始められるよう手続きを進めて欲しい。とりわけ、議論を主導した米国の参加は必須だ。
 ただ、最低税率の15%は日独の30%弱、米国の約28%の半分ほどに過ぎない。過去に引き下げた税率を戻すには、最低税率をより高くすることが望ましい。
 合意には、多国籍企業が世界で稼いだ利益に対し、サービスの利用者がいる国(市場国)が課税することも盛り込まれた。工場などの拠点がないと課税できないという、1920年代にできた原則を修正し、拠点無しでサービスを展開する巨大IT企業に市場国が課税できるようにする。
 残念なのは、GAFAと称される有力IT大手を抱える米国の反発で、市場国が課税できるのは全体の利益のごく一部に限られたことだ。
 積み残した課題の解決策を粘り強く探るよう、日本は国際社会に対して呼びかけていくことが求められる。
 各国の税制の違いを突いた課税逃れは、富裕層の個人にも見られる。所得税や相続税での国際協調も議論を深めるべきだ。欧州連合などでは国境炭素税の検討が進む。新たな保護主義につながらぬよう、各国の制度の調和を図る必要がある。
 今回、各国・地域が合意に至ったのは、コロナ禍による財政難という共通する課題に直面したためだ。人類には、地球温暖化対策など協力して解決にあたるべき課題が山積している。税制における歴史的な合意を、世界に広がる自国第一主義を是正する契機にしたい。