消費税をなくす全国の会です
住所
1991年6月29日結成
なくす会ロゴ

どんな会?
会報ノー消費税紹介
消費税Q&A
私の思い・私の怒り
ひろがる草の根
声の広場
声の広場から
あなたも消費税をなくす会に
入会のご案内
運動グッズ紹介
ビラ・署名用紙・学習資料(PDF)
私たちの見解・方針
草の根交流ニュース
消費税10%1年―「コロナとダブルパンチ」
2020年10月18日
【赤旗】10月1日 消費税10%1年―「コロナとダブルパンチ」―商店街で聞く 東京・板橋
 1日で消費税率10%への引き上げから1年。重税が国民の生活にのしかかっています。東京都板橋区にあるハッピーロード大山商店街で、商店主や買い物客に聞きました。(芦川章子、仁田桃、原千拓)
 30日、同商店街は午前中からマスク姿の買い物客でにぎわっていました。
 「消費税はゼロにしてほしい」という男性さん(69)。消費税10%に増税後、食費を切り詰めているといいます。自公政権は「消費税は暮らしに回すと言いながらしていない。一方で戦闘機の爆買いや辺野古基地建設はやめない。安倍も菅も自民党政権のやることはだめだね。そんな金があるのなら国民に回してほしいよ」と語りました。
 消費税率10%の影響について書店店主の男性(59)は「コロナとダブルパンチになって売り上げに響いている」といいます。「消費税が下がればもちろんうれしいが、財源を明確にして1回の持続化給付金ではなく継続的な支援を含めたコロナ対策をしてほしい」と話しました。
「消費税に圧迫感」―増税1年アンケート
 東京・池袋にほど近い板橋区の住宅街にあるハッピーロード大山商店街。本紙記者が消費税率10%から引き下げた方がいいかどうかを問うシールアンケートに取り組むとともに、増税後の影響をインタビューしました。
仕事減り大変
 「消費税は下げた方がいいと思います」。女性(79)は「年金を受けていますが生活は大変になっています。特に毎月の食費がかさむ」といいます。
 年金とパートで暮らしている女性(75)も「年間でトータルすると消費税の家計への圧迫感は大きい。半分どころかなくしていい。コロナで収入が減ったり仕事を失ったりしている人も多い。桜を見る会とかじゃなく、そういう人たちに手厚く支援してほしい」。
 3歳の女の子を連れた女性(35)は「コロナで仕事が減って生活が大変」と「下げてほしい」にシールをペタリ。会社員の夫と自分のアルバイト代を合わせても「月収は10万円ぐらいまで減っています。消費税の負担はかなり大きい。下げるというより消費税はなくした方がいい」。
減税署名集め
 年金生活の男性(74)も「日々の買い物をしているとよく分かるが2%でもだいぶ違う。年金生活者にはこたえる。自民党の政治は大企業や金持ち優先。税金はそっちからもっと取るべきだよ」とぴしゃり。菅義偉首相が将来的な消費税増税に言及し、直後に今後10年は不要と軌道修正したことにふれ「それが彼の本心。このままだと絶対にまた上がる。選挙も近いというし、野党は共闘して頑張ってほしい」とエールを送ります。
 創業300年を誇る老舗の和菓子店の看板商品は冷やしうす塩大福。店主の男性(68)は消費税5%減税を求める署名を集めています。「うちは営業努力のかいもあって売り上げは下がっていないが、できないところはお客の需要も減るので間違いなく下がる」と指摘。「10%増税のときに福祉に回すと言ったが本当にやっているのか疑問に感じている。自民党政権は増税先にありきで何もやらない」と怒ります。
 「このままでいい」にシールを貼った女性(86)は「消費税はあってもいいが正しく使ってほしい。マスクとか訳の分からないところに使うのではなく、命、生活を保障してほしい」と語りました。
 顧客が減ったと話す眼鏡屋店主の男性(63)は「消費税は絶対に下げてもらいたい」ときっぱり。「一番取りやすいところからお金を取るのは国民をないがしろにしている。税金が上がった時に経済が落ちているのは明白なのになぜ繰り返すのか」と訴えました。

【東京新聞】10月17日<社説>菅内閣1カ月 政策全体像が見えない
 菅内閣が発足して一カ月。菅義偉首相はこの間、携帯電話料金引き下げなど、個別の政策に言及してはいるが、内政・外交にわたる政策の全体像が見えてこない。国会の場で誠実に語るべきである。
 首相はきのう記者団に「振り返る間もなく、早かったなぁというのが率直な感じだ」と語った。首相には時の流れが速く感じられたのだろうが、私たちには「なぜもっと早く国会を開いて所信を明らかにしないのか」との思いが募る長い一カ月間でもあった。
 首相はこの間、デジタル庁新設や携帯電話料金引き下げ、不妊治療の保険適用など、実現を目指す個別の政策には言及してきた。各国首脳とも電話で会談している。
 しかし、どんな社会を目指すのか、国際社会とどんな関係を築くのか、ここから読み取るのは困難だ。どれも散発的で首相交代を実感させる政策に乏しい。「自助、共助、公助、そして絆」というだけでは具体像は結ばない。
 これは首相が、国民を代表する国会と誠実に向き合わず、説明したり、質問に答えたりしていないことと無縁ではあるまい。
 菅内閣は首相指名選挙や組閣を終えると、すぐに国会を閉じてしまった。今月二十六日に臨時国会を再召集する予定だが、首相が所信表明演説を行うのは九月十六日の組閣後四十日もたってからだ。
 菅氏と同様、任期途中で首相を引き継いだ福田康夫、麻生太郎両氏の所信表明はともに組閣の五日後。四十日後は極めて異例だ。
 しかも、菅首相が記者会見を開いたのは就任時だけ。質問できるメディアを限定した内閣記者会のインタビューを二回行い、記者団の質問に答える短時間の取材機会はあったが、内閣記者会が求める会見には応じていない。
 これでは国民への説明責任を果たしたことにはならない。
 首相には政策の全体像に加え、詳細な説明が必要なことがある。日本学術会議推薦の会員候補のうち六人の任命を拒んだ問題だ。
 首相は「総合的、俯瞰(ふかん)的な活動を確保する観点から判断した」と述べているが、抽象的で説明になっていない。首相の任命を形式的とし、裁量を認めなかった従来の法解釈を、一片の内部文書で変更したことの妥当性も厳しく問われなければなるまい。
 所信表明演説、各党代表質問に続き、一問一答形式の予算委員会も始まる。首相は自ら目指すところを詳細に説明し、国民の疑問にも誠実に答えるべきである。