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草の根交流ニュース
消費増税で進む安倍政権のレイムダック化
2019年8月3日

【PRESIDENT Online】8月1日 消費増税で進む安倍政権のレイムダック化
新聞が語らない地獄がスタートする
 2019年の10月の消費税引き上げが既定路線となった。政府は2008年の「リーマンショック級」の経済危機が起きた場合に再延期する可能性はあるとしているが、現状では消費税が10%に引き上げられることはほぼ確実だ。
 総裁任期満了を見据えた政権のレイムダック化が進むのは間違いない。
 消費税は、日常生活には欠かせない衣・食・住の商品やサービスの多くに課税されるので、家計が受ける影響が大きくなる。さらに所得の高い低いは関係なく、すべての消費者が等しく負担する税制度である。一見平等に感じられるが、消費税は「逆進性」があると指摘されることが多い。逆進性とは、可処分所得に占める消費支出の割合が高所得者層ほど低く、低所得者層ほど高いため、税負担率が低所得者層のほうが大きくなることだ。消費増税は消費意欲そのものも減退させることが懸念される。14年の消費増税のときは、高額品である住宅や車、耐久消費財が落ち込み、景気が悪くなっていった。
 14年の8%への増税後、総務省が発表している「実質家計消費」は現在に至っても増税前の水準に回復していない。政府の想定以上に、増税前の駆け込み需要の反動減と物価上昇に伴う家計の実質所得の減少が見られたのだ。
 そんななか政府は、2%の引き上げで約5兆6000億円の税収増を見込み、増えた税収分を幼稚園や保育園の無償化の財源にするほか、国の借金の返済に充てる考えだ。また、消費者の痛税感を和らげる目的で、食料品などの税率は8%に据え置く軽減税率の導入などを行うことを明らかにしている。
 ただこの軽減税率は、酒類・外食を除く飲食料品が適用対象となっており、外食は10%だがテークアウト(持ち帰り)は8%のまま。飲食店の場合、イートインとテークアウトで支払う額が異なるため、その確認をこれまで以上に念入りに行う必要が発生する。外食業界も導入は反対の姿勢を示している。
 元経済財政政策担当大臣で経済学者の竹中平蔵氏は以前、プレジデント誌の取材にこう答えている。「国会では、どこまでが食品、どこまでが外食かというような、神学論争みたいなことをやっていましたが、本当に軽減税率を議論するなら、住宅や車など高額商品にこそ適用すべきです」。
 軽減税率の対象となるのは、酒類・外食を除く飲食料品以外にもう1つある。新聞だ。財務省のホームページには対象は「定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞」となっている。新聞協会は「ニュースや知識を得るための負担を減らすことは、活字文化の維持、普及にとって不可欠」とホームページに記載している。雑誌やNHKの受信料は軽減税率の対象外なのを考えると論拠が弱い。

【キャリコネ ニュース】7月31日 最賃引き上げ額、東京との格差拡大で地方は不満 依然700円台で「実額差はむしろ増えている」「生活改善につながらない」
 中央最低賃金審議会は7月31日、2019年度の最低賃金額を、全国加重平均で27円増額し、全国平均901円とする方針を固めた。国は6月、2019年の「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)の中で、最低賃金の全国加重平均を、早期に1000円になるよう目指すと記していた。今回の引き上げはこのための布石と言える。
 目安通りの引き上げが行われた場合、東京都の最低賃金は1013円、神奈川県は1011円と、初めて1000円台になる。しかし、地方には1000円台に遠く及ばない県も多く、格差は広まるばかりだ。最も低いのは鹿児島県で787円、沖縄県や宮崎県、佐賀県や高知県なども788円と、1000円台にはあと200円以上必要だ。
 高知県労連の田口朝光執行委員長代行は、決定された目安額は「生活改善には全然つながらない。格差もそのまま」と語った。 

【AERA】8月1日 浜矩子「戦後最悪の政治指導者トリオに戦前に引き戻されるのは御免だ」
 経済学者で同志社大学大学院教授の浜矩子さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、経済学的視点で切り込みます。
   *  *  *
 ボリス・ジョンソン氏が英国の首相に就任した。間違いなく、戦後最悪の英国首相だと思う。これで、戦後最悪の政治指導者は3人目だ。1人目が日本の安倍首相。2人目が米国のトランプ大統領。そして、今回のジョンソン英首相だ。彼らには、三つの共通点がある。一に幼児性。二に不寛容。三に未熟な涙腺。
 幼児性がこの3人組の共通点だというのは幼児に失礼ではある。だが、彼らのあの忍耐力の無さや自己中心性は、やはり幼すぎるというほかはない。不寛容な彼らは、自分にとって異質なものを受容することが出来ない。違和感があるものを極端に恐れる。怖いから排除しようとする。不寛容の背後には、臆病者の怯えが見え隠れしている。
 彼らは他者のために泣くことが出来ない。他者の痛みがわからない。だから、他者の痛みに思いを馳せてもらい泣きすることが出来ない。自分以外の人間のためには涙腺から涙が出てきそうにない。もらい泣き力は、涙腺成熟度の証しだ。
 戦後最悪男(幸い、今のところ男だけだ)が、どうしてこうも次々出現するのだろう。それはつまり、戦後という時代が危機に瀕していることを意味しているのだろう。これは恐ろしいことだ。これから先、二度と再び「戦前」という時代が戻ってきてもらっては困る。「戦前」の次に来るのは戦争だ。我々は、これからずっと、未来永劫、「戦後」という状態を守り抜かなければいけない。戦後最悪男たちの野望や勘違いや愚かさのおかげで、「戦前」状態に引きずり戻されることは、断じて御免被る必要がある。
 幼児的で不寛容で涙腺が未熟な戦後最悪男たちは、口汚く他者をののしる。ジョンソン首相は大陸欧州の人々を。安倍首相は野党とそのサポーターたちを。トランプ大統領は、手当たり次第、誰でも彼でも。ののしりの雄叫びは、人々の戦闘性を鼓舞する。戦闘とは無縁の「戦後」を保持していこうとする我らは、ののしりにののしりをもって逆襲してはいけない。そんなことをいうアンタこそののしり屋だろう。そう言われそうだと思いつつ、大人の寛容さともらい泣き力をもって「戦後」を守護する側にいたいと思う。(AERA 2019年8月5日号 )