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統計見直し、官邸意向か 【東京新聞】2月15日
2019年2月16日

【東京新聞】2月15日 統計見直し、官邸意向か 厚労省側「何とかしなきゃ」
 厚生労働省が毎月勤労統計の調査方法の変更を検討した経緯について、同省関係者が「国会でも賃金の話が出ており、何とかしなきゃいけないと思った」と共同通信の取材に証言した。二〇一五年、当時の中江元哉首相秘書官に賃金伸び率の低下を説明した厚労省幹部は「アベノミクスで賃金の動きが注目されている」として急きょ有識者検討会を設け、短期間で結論を出すよう要請。公正であるべき統計に経済政策を重視する官邸の意向が影響した可能性が出てきた。
 中江氏は現在、財務省関税局長。十五日の衆院予算委員会に元秘書官の立場で参考人招致され、「経済の実態をタイムリーに適切に表すため、改善の可能性を考えるべきではないかと問題意識を(厚労省に)伝えた。当然の反応をしたつもりだ」と、不当な圧力をかけていないと主張した。
 また「政府に都合のいいデータが出るよう不適切な方法を取らせる意図に基づくものでは全くない」とした上で、安倍晋三首相への報告時期は直後ではなく「九月の国会答弁の勉強会で説明した」と述べた。立憲民主党の本多平直氏は「秘書官からの指摘はどう喝、圧力だ」と指摘した。
 これまでの国会答弁などによると、厚労省の宮野甚一総括審議官と姉崎猛統計情報部長(いずれも当時)は一五年三月末、中江氏に直近の統計結果を報告。同一月分から調査対象事業所を入れ替えたことで、過去の結果と比較できなくなったため、厚労省は一二年一月からの三年分を、さかのぼって修正。これにより一二~一四年の平均給与額の伸び率(対前年比)は、それまでの公表値より0・2~0・4ポイント低下し、アベノミクスの成果をアピールできない結果となった。
 厚労省で統計を担当していた関係者は取材に「昨日までプラスと言っていたのが、(修正で)翌日から全部変わってしまい、官房長官も『変な統計だ』と言っていた。過去の数字を変えなくて済むやり方の方がいいと思った」と話した。
 厚労省は一五年六月、有識者検討会を発足させた。別の同省関係者は取材に、中江氏の意向を受ける形で設置し、急ピッチで会合を開くことになったとの見方を示した。検討会は一五年中に計六回開催したが立ち消えになり、議論は総務省統計委員会に引き継がれ、一八年一月分からは入れ替えに伴う過去分の修正をやめた。

【赤旗】2月15日〈主張〉10~12月期GDP―消費不況の中での増税は論外
  2018年10~12月期の国内総生産(GDP)が発表されました。相次ぐ経済統計の不正・偽装問題で政府統計の信頼性が揺らいでいますが、公表された数字では7~9月期に比べたGDPの伸び率は物価上昇を差し引いた実質で0・3%と、低いながらも2四半期ぶりのプラスとなりました。しかしそのほとんどが前期比0・7%減となった7~9月期の反動で、落ち込んだ分さえ穴埋めできていません。GDPの約6割を占める個人消費は0・6%の伸びにとどまり、消費の低迷は依然深刻です。消費不況のなかでの消費税の増税など、全くの論外です。
政府目標には到底届かず
 10~12月期のGDPの内訳は、個人消費(民間最終消費支出)の0・6%の増のほか、民間住宅投資が1・1%、民間設備投資が2・4%とそれぞれ伸びました。一方、公共投資(公的固定資本形成)は1・2%のマイナス、これまで安倍晋三政権の頼みの綱になってきた輸出も、米中の貿易摩擦などの影響を受け、輸出から輸入を差し引いた純輸出で0・3%のマイナスと、深刻さを浮き彫りにしています。
 0・3%のGDPの伸びが1年間続くと仮定して計算した年率換算では、1・4%の経済成長です。18年を通した経済成長率は0・7%でした。安倍政権が目標にしてきた2%の成長率には到底届く見込みはありません。
 安倍政権は、7~9月期がマイナス成長になった時、西日本豪雨や台風、北海道地震など、自然災害が相次ぎ、外出や外泊が減り、工場の操業や物流にも影響があったせいだと言い訳しました。10~12月期のプラス成長は、その反動で、自然災害からの挽回生産などが寄与したといいます。
 しかし消費の不振は、2014年4月に消費税が増税されてから長期にわたります。安倍首相は政権復帰から6年余りにわたって、企業がもうかれば国民の所得も雇用も増えると、「アベノミクス」の経済政策を続けてきました。その破綻はもはやだれの目にも明らかです。大企業は記録的なもうけを上げても、そのほとんどはため込みに回って、賃上げや安定した雇用の拡大に回るのはごくわずかだからです。
 景気の不安は現在の足元だけではありません。世界的な経済のリスク(危険)が高まり、先行きへの不安も強まっています。国際通貨基金(IMF)は、世界経済は「成長の力強さを失いつつあり、この成長の減速は想定よりも急速に進んでいる」と警告しました(IMF調査局長1月21日、ホームページから)。同日発表の19年のIMF「世界経済見通し」は、18年10月発表より0・2ポイント引き下げ、とりわけ日本については、1・1%の低成長を見込んでいます。
増税固執の政権退陣こそ
 経済を立て直し、成長を実現するには、「アベノミクス」のような「トリクルダウン(滴り落ち)」のやり方ではなく、国民の暮らしを応援して、消費を拡大し、それによって生産や雇用を拡大するしかありません。国民の負担を増やし、消費をさらに冷え込ます、消費税の増税や社会保障費の国民負担増などは真逆の政策です。
 消費税増税に固執する安倍首相には、一日も早く辞めてもらおうではありませんか。