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GDP―2期ぶりプラスでも基盤弱い
2018年8月18日

【赤旗】8月11日〈主張〉4~6月期GDP―2期ぶりプラスでも基盤弱い
 内閣府が発表した今年4~6月期の国内総生産(GDP)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で、2年3カ月(9四半期)ぶりにマイナスになった前期(1~3月期)に比べ0・5%の増加となり、2期ぶりにプラスに転じました。しかし増加幅はごくわずかで、この伸びが1年間続いたとしても1・9%にしかなりません。とりわけGDPの6割を占める個人消費は0・7%の伸びです。最近の家計調査報告で見ても消費支出は6月まで前年同月比で5カ月連続落ち込んでいます。プラス成長でも基盤は弱く、国民の暮らしを立て直す政策が急がれます。
政府も認める消費の弱さ
 4~6月期のGDPの内訳は、個人消費が0・7%の伸びになったものの、民間住宅投資は2・7%の大幅減少と予想を下回りました。企業の設備投資は1・3%増、公共投資は0・1%減、輸出から輸入を差し引いた純輸出は0・1%減などとなっています。内閣府は内需主導だといいますが、全体の伸びが低いうえに、国民の生活実感に近い名目GDPは前期比0・4%増(年率1・7%増)にとどまり、とても「アベノミクス」(安倍晋三政権の経済政策)の成果などとは言えません。
 輸出が伸び悩んだのも、アメリカのトランプ政権の各国への貿易制裁などの広がりと無関係といえず、先行き不安を広げています。
 個人消費が1~3月期の前期比0・2%減から0・7%増に増えたのは、寒波の影響や野菜価格高騰の影響があった反動です。その後も一部製品などの値上げが続いていることから、内閣府の幹部も「個人消費の持ち直しには力強さを欠く」と指摘しています。
 経済はかつて「消費が投資を呼ぶ」と言われたように、個人消費が増え、それに伴って生産や雇用が増加してこそ、まともな成長と言えます。ところが「アベノミクス」は、円安や株高で大企業や大金持ちのもうけは増やしても、そのほとんどがため込みに回り、所得や雇用を十分改善していないため、消費の低迷が長引き、経済が拡大しません。安倍政権になってからの消費税の増税や社会保障の改悪で、見掛けの所得は増えても消費に回す可処分所得は、伸び悩んでいます。
 総務省が発表する家計調査報告では2014年4月の消費税増税後、ほとんどの月で家計の消費支出は前年の水準を下回り、最近では2月から6月まで5カ月連続で前年同月比マイナスです。4~6月期の平均では前年同期比、実質2・6%の減少です。
 安倍政権が最近発表した今年の「年次経済財政報告」(経済財政白書)も「景気回復」は戦後最長に近づいているなどと宣伝しながら、「消費の寄与が前回に比べて低い」「消費はやや力強さに欠ける」などと繰り返し指摘します。経済再生を最優先に掲げた「アベノミクス」の破綻は明らかです。
経済のひずみは拡大
 「アベノミクス」の下で一握りの大企業と大資産家が潤う一方、貧困と格差が拡大しています。売り物にしてきた日本銀行の異常な金融緩和も、「物価目標」は思い通りいかず、金融機関の経営不安などで見直しが迫られています。
 百害あって一利なしの「アベノミクス」は直ちに中止し、経済政策の根本転換が不可欠です。

【琉球新報】8月18日<社説>障がい者雇用水増し 国による偽装許されない
 国土交通省や総務省などの中央省庁が、雇用する障がい者の数を42年間にわたって水増ししていた。障害者手帳を持たない軽度の職員を算入することで、雇用率を引き上げていたのである。
 障がい者雇用の旗振り役として民間企業の手本となるはずの主要官庁が、実際と異なる報告をし、自ら制度の趣旨を踏みにじっていた。示しがつかないことこの上ない。
 政府は早急に不適切な状態を是正すると同時に、責任の所在を明らかにすべきだ。監督者を含め厳正な処分を求めたい。身内だからとお手盛りで済ますことは許されない。
 障害者雇用促進法は、障がい者の就労機会を拡大するため、企業や公的機関に一定割合以上の障がい者を雇うことを義務付けている。
 対象となるのは、原則として、身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳を持つ人、児童相談所などで知的障がい者と判定された人たちだ。
 ところが、国交省、総務省などは障がいの程度が軽い、対象外の職員まで上乗せしていた。優秀といわれる官僚が、肝心要の「対象となる障がい者」について誤認していたとは考えられない。
 法定雇用率は今年4月から、国や自治体が2・5%、企業は2・2%に引き上げられた。国・自治体が企業よりも高く設定されているのは、模範となる役割を担うからだ。
 昨年6月現在、国の33行政機関の平均雇用率は2・49%とされ、当時の法定雇用率2・3%を上回る。省庁別でも外観上は、32機関が義務付けられた割合以上の障がい者を雇った形になっていた。
 これらの数値は実態を正しく反映していない。対象外の人を除くと、多くの省庁で1%未満にとどまるとみられている。
 水増しが始まったのは、身体障がい者の雇用が義務化された1976年からだ。数字を過大に報告した省庁だけでなく、制度を所管する厚生労働省の責任も看過できない。40年以上にわたり水増しを放置してきたからだ。気付かなかったでは済まされない。
 省庁職員の間からは「厚労省から指摘がなかったので、そのまま続けた」との声もある。よもや見て見ぬふりをしていたわけではあるまい。
 厚労省所管の独立行政法人・旧労働者健康福祉機構が障がい者の雇用率を水増しして虚偽報告をしたことが2014年に発覚した。その際、厚労省は障害者雇用促進法違反の疑いで機構幹部3人を告発している。機構と元幹部は15年に略式起訴され、罰金の略式命令を受けた。ほかに、更迭された職員もいる。
 同様の偽装行為が明るみに出た省庁に対し、政府としてどう対処するのか。
 一定規模以上の民間企業が法定雇用率を下回った場合は、納付金が課せられ、企業名が公表されることもある。国に甘く民間に厳しい対応では、誰も納得しない。

【日刊ゲンダイ】8月16日 3年ぶり減益予想 企業業績の悪化がアベノミクスのトドメに
 アベノミクスは完全に終わるかもしれない――。15日、そんな囁きが市場で多く聞かれた。
 きっかけは、SMBC日興証券が15日公表した今期(2019年3月期)の業績予想だ。東証1部(3月期決算企業)の1470社を対象にした調査で、純利益予想は前期比2.1%減。3年ぶりのマイナスとなる見込みで、「まさか、これほどヒドイとは……」「秋以降の相場はメタメタかも」といった声が相次いだ。
 足元の業績が好調なだけに、「想定外の結果」だったという。
 「第1四半期(4~6月)の純利益は前年同期比で10%以上も増えています。最終的には、この貯金をすべてはき出しても足りず、減益になるということです。経営者は夏以降の極端な景気悪化を予想していることになります」(株式評論家の倉多慎之助氏)
■安倍政権の弱腰が原因とも
 業種別では、自動車(輸送用機器)が17.6%減、銀行が8.2%減、建設が4.9%減だ。
 「企業トップは、トランプ米大統領が検討している輸入車への追加関税を警戒しています。保守的な計画を立てざるを得ない状況でしょう」(株式アナリストの黒岩泰氏)
 輸入車の関税が現状の2.5%から25%にハネ上がったら、トヨタ自動車は4600億円(年間)の負担増になるといわれる。1台当たりにすると平均66万円だ。
 「安倍政権はトランプ大統領の言いなりで、追加関税に対して強気な発言をしない。そのシワ寄せが、企業の弱気な業績予想につながっているのです。3年ぶりの減益予想は、市場の流れを大きく変えるマイナス要因です。9月の総裁選で安倍首相が3選を果たしても、株価下落は避けられないでしょう。アベノミクス相場は終わります」(市場関係者)
 今回の業績予想には、発生したばかりの“トルコ・ショック”は考慮されていない。
 「トルコのリラ安だけでなく、きのうは中国の人民元も対ドルで1年4カ月ぶりの安値をつけています。こうなるとリスク回避の円買い(円高)を警戒する必要があります」(倉多慎之助氏)
 追加関税にトルコ・ショック、円高……と悪材料のテンコ盛りだ。企業業績の悪化が、アベノミクスにトドメを刺す。