消費税をなくす全国の会です
住所
1991年6月29日結成
なくす会ロゴ

どんな会?
会報ノー消費税紹介
消費税Q&A
私の思い・私の怒り
ひろがる草の根
声の広場
声の広場から
あなたも消費税をなくす会に
入会のご案内
運動グッズ紹介
ビラ・署名用紙・学習資料(PDF)
私たちの見解・方針
草の根交流ニュース
日銀総裁再任案 問題先送りするだけだ 
2018年2月17日

【赤旗 日曜版】2月11日 「生活できる賃金」へのたたかいが力
 春闘の中心テーマは一貫して〃賃金〃です。長らく、財界の言い値で賃金が決まっています。ここ数年、政府主導が目立ち、「官製春闘」とやゆされます。その帰結が「曰本の賃金、世界に見劣り」(1月22日付「曰経」)という現実です。実質賃金の低下が暮らしを圧迫しています。
 賃金は①生活費を基本に②労働市場の動向③直接的には労資の力関係によって決まります。財界・資本の力が強いため①が抜け、生活無視の微小賃上げが続いています。
 今春闘では政府が定期昇給込みで3%の賃上げを呼びかけ、これに経団連が応じ、「前向きな検討が望まれる」(経団連の春闘方針「経営労働政策特別委員会報告」)としています。ただし経団連は、ボーナスなど「年収ペース」の賃上げが基本だとしています。
 労働側では連合が「定昇込み4%賃上げ」(ベースアップは2%)という自粛要求です。対して全労連は「月2万円以上」を要求しています。
 注目すべきは、全労連の労働組合などで広がっている「8時間働けば普通に生活できる賃金を」という考え方です。過労死や長時間労働が社会問題化し、生活も苦しくなる一方です。「8時間労働」と一体の「生活できる賃金」は多くの労働者の共感を呼ぶでしょう。
 深めるべきは「生活できる賃金」の意味です。
 その「生活」とは家族を含む生活です。「世代を超えた労働力の再生産」が必要だからです。
 問題はその場合の〃賃金〃とは何か、です。それは「直接賃金」(通常の意味の賃金)だけでなく、「間接賃金」(所得再分配としての社会保障など)と「合わせて一本」です。「直接賃金」だけで「家族賃金」を考えれば、「共働き世帯の賃金」などの説明がつきません。未来社会に向けても、一定範囲の「生活費の社会化(公的負担」)には積極的な意義があります。家族構成の違いの考慮などは「間接賃金」で行うべきです。
 「8時間働けば普通に暮らせる社会」とは、このような賃金が行き渡った社会のことでしょう。それには、直接賃金、間接賃金とも大幅な改善が求められます。
 経団連の春闘方針は「生産性を上げるための働き方改革」という「資本の論理」一色です。8時間労働の実現どころか「残業代ゼロ」の制度化に執着しています。「雇用の流動化・多様化」のため、「解雇の金銭解決」の制度化も今度こそはと狙っています。
 安倍政権の「世界で一番、企業が活動しやすい国」は、賃金・労働時間・雇用の全域で、大資本に邪魔なものを取り除くことが基本です。フリーランスの働き方を広げ、労働規制や社会保険の事業主負担などからも「自由」になることをたくらんだ「新しい搾取方法」が準備されています。
 18春闘は安倍政権の憲法破壊攻撃とも重なり、歴史的なたたかいとなっています。市民との共闘を広げ、国民春闘を大きく発展させ、真の〃働き方改革〃を実現しましょう。牧野富夫(まきの。とみお労働総研顧問)

【毎日新聞】2月17日《社説》日銀総裁再任案 問題先送りするだけだ 
 政府が黒田東彦(はるひこ)・日銀総裁の再任人事案を決めたのは今後も異次元緩和を継続させることを意味する。劇薬あるいは鎮痛剤への依存症といっていい。将来リスクに目をつぶる政権にこそ問題がある。
 「二年で2%の物価上昇目標」が、五年たっても一向に達成が見通せないのだから再任には疑問符が付く。しかし安倍晋三首相にためらいは感じられない。なぜか。
 日銀の異次元緩和はさまざまな副作用を伴う。だが首相は株式市場の機能がマヒしようが、日銀の財務状況が悪化しようが、国の借金が増え続けようが、お構いなしのようである。
 ただ自分の任期の間だけ、今この時だけ経済状況が保ち、自らの信念である憲法改正といった目標さえ成し遂げられれば、それでよしとでも考えているのだろうか。
 日銀総裁に対して金融緩和をやめよといっても、やめられるわけではない。日銀は政府と政策連携協定を結び、それに縛られて2%の物価上昇目標に取り組んでいるからだ。緩和の手法については独立性はあるが、政府方針と異なる政策は採り得ないのである。
 リーマン・ショックからおよそ十年たち、欧米の中央銀行は危機対応の緩和路線から脱し、平常時の政策に動いている。ひとり日銀が置いていかれている。ここで経済危機が訪れると、日銀には政策の余地がほとんどない状況だ。
 振り返れば、黒田総裁は二〇一三年三月の就任直後に世界を驚かせた異次元緩和で円安・株高を演出、企業業績を改善させた。「デフレは貨幣現象」というリフレ派理論に基づき、大量の国債購入で資金供給する量的緩和だった。
 だが、物価上昇目標は達成できず、その後は失速。追加緩和(一四年十月)、マイナス金利導入(一六年一月)、追加緩和(同年七月)、そして量的緩和から金利操作に軸足を移す長短金利操作(同年九月)に転換した。達成時期の延期は六回を数えている。
 むしろ弊害ばかりが目立っている。「国債を発行しても日銀が買い支えるから大丈夫」と財政規律を喪失させた。上場投資信託(ETF)の大量買い入れで株価の価格形成が歪(ゆが)み、企業経営の実態も見えにくくなった。
 要するに、人為的に金利や市場価格を操作しすぎた結果、止めた場合のリスクが膨らみすぎ、やめるにやめられないのではないか。
 政府は景気回復を喧伝(けんでん)している以上、今回の任期切れを機に緩和政策を修正するのが筋である。

【読売新聞】2月17日 税務署職員に「トップは書類隠してたでしょ」
 2017年分の所得税の確定申告の受け付けが16日、全国の税務署で始まった。
 国税庁で徴税事務のトップに立つ佐川宣寿長官(60)が、学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題を巡る国会答弁で批判を浴びており、影響が懸念されている。
 「おたくのトップは書類を隠してたでしょ」。東京都内の税務署職員は今月、税務調査に訪れた企業の社長に領収書の提出を求めた際、こう難色を示された。領収書なしでは経費と認められないと説得し、理解を得たが、この職員は「納税者からの風当たりは厳しい」と明かす。
 佐川長官は、財務省理財局長だった昨年2~6月、約8億円値引きした森友学園への国有地売却を「適切」と答弁。交渉記録についても「廃棄した」と説明した。ところが、昨年7月の国税庁長官就任後、会計検査院が、売却額の算定に疑問を示し、財務省も今月9日、森友問題に関する新たな内部文書20件を公表。野党は、文書は長官が「廃棄した」とする「交渉記録」にあたり、長官の国会答弁を「虚偽だった」として証人喚問を求めている。