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草の根交流ニュース
18年度予算案 過去最大更新の防衛費
2017年12月23日

【毎日新聞】12月22日18年度予算案  野党、生活保護受給費の削減を批判 過去最大更新の防衛費も、18年の通常国会で追及へ
 政府が22日閣議決定した2018年度予算案に対し、野党は、生活保護受給費が削減されたことや過去最大を更新した防衛費などを批判し、来年の通常国会で追及する構えだ。
 立憲民主党の長妻昭代表代行は談話を発表し、生活保護受給費について「低所得世帯の消費支出が減少しているにもかかわらず対策もないまま切り下げるのは本末転倒だ。貧困の連鎖を加速させる」と撤回を求めた。
 さらに長妻氏は、敵基地攻撃に転用可能な長射程巡航ミサイルの導入関連費を「日本が堅持してきた専守防衛の観点から精査する」とした。民進党の足立信也政調会長も「国会での議論もなく唐突に計上され、論点や問題点は多い」とする談話を出した。共産党の小池晃書記局長は記者会見で「国民の暮らしに冷たいアベノミクスを推進し、歯止めのない軍拡に走る予算案だ」と批判した。【影山哲也】 

【しんぶん赤旗】12月19日<解説>社会保障機械的削減の転換を
 安倍政権による診療報酬と介護報酬改定は、社会保障費の“自然増”分を圧縮する機械的削減路線が前提となっています。高額薬の大幅値下げで圧縮目標が達成されるため、診療報酬の本体部分は0・55%、介護報酬は0・54%引き上げますが、深刻な経営悪化を打開するにはあまりに不十分です。
 両報酬は公的保険サービスの質と量を決めるものです。診療報酬は、小泉「構造改革」路線による2002年から08年までの連続引き下げが「医療崩壊」を招いた後も抜本的引き上げはされていません。介護報酬は前回改定で過去最大級の2・27%の引き下げを強行しました。その結果、全国の一般病院は過去3番目の大幅赤字(16年度)に陥り、介護事業者は倒産が相次ぐなど、経営悪化の実態は深刻です。
 介護関係12団体が180万込分の署名を集めて財源確保を求めたように、医療・介護の充実が国民多数の願いです。抜本的引き上げではなく、社会保障費の圧縮を優先させるのは許されません。
 診療報酬については最低限、医療機関が経営努力で生み出した薬の値下げ分はすべて、本体部分の引き上げにあてるべきです。
 今回の改定で、個別の改定項目をみると、事業者の経営悪化に拍車をかけ、患者・利用者を公的サービスから遠ざける内容になっています。救急・重症者に対応する急性期病床の入院基本料の引き下げや、大規模な通所介護事業所の基本報酬引き下げ、訪問介護の生活援助サービスの利用抑制などです。今回の報酬改定は、国民健康保険料(税)の引き上げにつながる国保財政の都道府県移管など、18年度から始まる社会保障大改悪につながる改定です。
 政府は“財政難”を強調しますが、国内労働者の12%を占める医療・福祉従事者を賃上げしてこそ地域経済は活性化し、医療・介護を拡充してこそ患者・利用者の重症化を抑え、給付費を抑制することができます。
 いま日本に必要なのは、社会保障費の機械的削減路線からの転換であり、両報酬の抜本的引き上げです。(松田大地)

【日本経済新聞】9月20日<大機小機>企業は人件費を開示しよう
 お金をため込む一方の企業に、政界などからは賃上げ要求がますます強まっている。ただ、私企業の賃上げに政治が介入するのはもとより無理筋な話だし、内部留保課税も議論の余地が大きい。筆者はまず「上場企業は人件費の情報開示を充実させよう」と訴えたい。
 理由は2つある。1つは企業の社会的責任が以前にも増して重くなっている点だ。企業と各ステークホルダー(利害関係者)との結びつきは、有価証券報告書や決算短信の数字で明示される。売り上げは消費者からの支持を表し、債権者への配分は元利払い、株主への配分は配当や自社株買いの金額を見ればわかる。
 だが肝心の従業員への配分は大半の企業で全体像がつかめない。単独ベースの平均給与が記されていても、純粋持ち株会社ならあまり意味がないし、パートタイム社員やアルバイトの人件費もわからない。
 製造原価と販売費・一般管理費の中に含まれている人件費を明示し、給与・賞与、各種社会保障費の企業負担分、手当、研修費などの総額を総人件費として別途公表したらどうだろう。人件費を人材への投資だと考える経営者は多いのだから、設備投資額や研究開発費と同様に、開示は自然な流れと思われる。
 理由の2つ目は金融環境の変化への対処だ。ITに象徴される資本集約型産業が世界中で勃興し、人工知能(AI)やロボットの普及で一部の仕事は急速に機械に置き換わりつつある。その結果、先進各国で労働分配率は長期の低落傾向にある。労働分配率の低下は物価を抑える。低インフレは世界中の金利を押し下げ、さらには各国中央銀行の緩慢な金融引き締めを市場に想起させている。
 つまり長い目で見ると、世界は過去に例がないほど低金利とカネ余りがずっと続く「新世界」に直面している。ならば、そうした新たな金融環境に即したお金の回し方を企業にもっと考えてもらう必要がある。
 個々の企業の人件費開示が充実すれば、事業の拡大に合わせて人件費を着実に伸ばしている企業は、優秀な人材を集めやすくなる。従業員への配分はESG投資の重要な視点だから、株価にも反映されるだろう。国のお金も口出しもなしで、市場の力によってトリクルダウンを促せたら、その意義は大きい。(茶柱)