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安倍首相の「9条加憲」は、どの層からも支持されない-―Newsweek 日本版
2017年8月12日

【Newsweek 日本版】〈コラム―冷泉彰彦〉安倍首相の「9条加憲」は、どの層からも支持されない
<自衛隊を憲法で明文化する安倍首相の提案「9条加憲」は、いわゆる護憲派、改憲派はもとより、中道あるいは無党派層のいずれの層からも支持を得るのは困難>
安倍総理の提案した「9条加憲」、つまり日本国憲法9条の1項、2項はそのままにして、新たに3項ないし「9条の2」といったものを追加し、その追加の部分で自衛隊の合憲化を書き込むという「加憲」は、果たして可能なのでしょうか?
この点については早速、自民党内から「たたき台」が出てきています。それは、「自衛隊は我が国を防衛するための必要最小限度の実力組織」と定義した上で、「前条(9条)の規定は自衛隊を設けることを妨げるものと解釈してはならない」と規定する案です。その変形としては、単純に「第3項」を付加して「前二項は自衛隊を設けることを妨げない」などとするという方法も提案されているようです。
この方法、一見すると論理が通っているようですが、よく読むと原文と「加憲」部分の接続、つまり「つながり」がまっすぐではありません。と言うのは、そこにあるのは「順接(だから、したがって)」ではなく、「逆接(けれども、しかしながら)」だからです。簡単に言えば「日本は平和主義である『けれども』自衛隊は設けていい」というロジックです。「妨げない」というのは要するにそういうことです。
問題は、この「妨げない、けれども」ということです。ここには深刻な問題があります。日本の国の基本方針を掲げたのが原文の9条であるならば、自衛隊は、その9条1項、2項の精神に基づいて設置された存在ではなく、9条の精神に「もしかしたら反するかもしれないが、許容されるもの」、つまりは「例外的な存在」として定義されることになります。
このような改正では、安倍総理の問題提起、つまり「命をかけて防衛や防災を任務としている自衛隊が違憲だと言われる現状」からは、あまり改善されていないことになります。組織としての自衛隊も、個々の自衛隊員も、憲法から見れば「例外」という存在になるからです。これでは、自衛隊と自衛隊員へのリスペクトは十分には感じられません。
さらに、「例外規定」としての「自衛隊合憲化」を行ってしまうと、憲法としての歯止めがなくなるという問題が生じます。つまり、「9条1項、2項」を根拠に安全保障に関する憲法判断を行うことができなくなるのです。つまり、改正後の9条は、少なくとも自衛隊に関する個別の法律や運用に関しては、憲法判断が「できない設計」になってしまうわけです。国の基本法として「使い勝手が大変に悪い」憲法ということになります。
では、このような「逆接(けれども)」あるいは「例外規定」になるのを避ける方策はあるでしょうか。
試みとして素直に「順接(だから、従って)」という形で、9条の1項、2項に「加憲」をしてみることにしましょう。そうすると、9条の全体は次のような形になります。
 1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
 2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
 3.<だから、従って>自衛隊を設置することができる。
という形です。この<だから、従って>の部分をより憲法の文体に即して表現すれば「前二項の目的を達するため」ということになりますが、そうすると1項と2項、2項と3項の「つながり」が反復されて分かりにくくなります。ですから、この「だから、従って」というロジックを表現するのであれば、後ろに追記する形で加えるのではなく、2項の途中に加える形になるのではないかと思います。その場合に、9条の全体は、
 1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
 2.前項の目的を達するため、自衛隊を設置することができる。陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
ということになります。これで1項に引き続いて「だから、従って」という「順接」で自衛隊合憲化ができることになります。それでは、このような「2項加筆案」で憲法改正を進めることはできるのでしょうか。
まず、憲法の機能ということで考えてみると、日本国憲法が施行されて以来、長年にわたって積み上げられてきた「大原則としての平和主義」と「専守防衛」という理念は守られることになります。また、2項に「加筆」された自衛隊に関わる法令等が憲法判断を求められた場合には、1項を軸とした憲法判断が可能です。
また「平和を実現するための自衛隊」という表現が自己矛盾だという批判を受けるかもしれません。ですが、自衛のための最低限の兵力を持っていた方が、その国への侵略を抑止するという思想に立つのであれば、平和主義を維持するために自衛隊を設置するというのは、別に矛盾したことにはなりません。もしかしたら、「平和のための自衛隊」という考え方を名誉と考えるような自衛隊員・隊友、およびその家族には支持されるかもしれません。
しかし、それでもこの「2項への加筆」は落としどころとして有効かと言えば、それは正直に言って難しいと思われます。
まずいわゆる護憲派、つまり現行の9条の変更に反対している層の中には、「現実に自衛隊という存在があるにしても、これに対する歯止めは強ければ強いほど安心」という信念に近い感覚があります。そうした層には、このレベルの加筆であっても受け入れがたいでしょう。
一方で、いわゆる改憲派には「自衛隊を正規軍にすべき」という主張があります。こうした人々は、「自衛隊という制約のある存在では不十分であり、イザという時は他国と同じように軍事力を行使できる正規軍でないと不安だ」という、これも信念に近い感覚をもっているわけで、この案は受け入れられないと思われます。また、仮にこの案での改正がされても、「正規軍化」という目標を断念することはないでしょう。
では、いわゆる中道あるいは無党派層はどうかと言えば、この加筆案は確かに中道的かもしれませんが、左右の反対に対抗して広範な支持を獲得するような説得力、つまり「そこまでして憲法を変える意味」には欠けるわけで、国民投票などに耐え得るとは思えません。
結論から言えば、「9条加憲」は、「妨げない」方式での自衛隊合憲化には憲法判断が効かなくなるという致命的な欠陥がある一方、現状の9条の精神にできるだけ合わせるような形で自衛隊を合憲化する案も、国民の支持を得られるとは思えないのです。

【沖縄タイムス】8月11日オスプレイ事故の死亡米兵に黙とう 辺野古ゲート前
【名護】米軍キャンプ・シュワブゲート前で10日午前、辺野古新基地建設に反対する市民100人余りが集会を開いた。墜落事故で死亡した米兵3人を悼み黙とうをささげた。
 墜落事故後も訓練を続ける米軍オスプレイの運用や、同機種を配備予定の新基地建設に抗議。ヘリ基地反対協の安次富浩共同代表は「政府は自粛を求めると言っているが、実際は飛行を許している。黙認しているのと変わらない」と批判した。
 沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんは、新基地建設を進める沖縄防衛局が海上作業ヤードの整備計画を取りやめたとして「計画変更には知事の許可が必要。防衛局は埋め立て着手で後戻りできないとの印象づけをしているが、行き詰まりをみせている」と強調した。

【東京新聞】8月11日「国民感覚とズレている」 日報問題 閉会中審査 主役・稲田氏不在
 主役は登場せず、答弁は特別防衛監察結果をなぞるだけ-。南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題で、十日に開かれた衆参両院の閉会中審査には稲田朋美元防衛相らが出席せず、真相はうやむやのままだった。市民からは「国民感覚とずれている」と怒りの声が上がり、国会周辺の抗議集会では「辞任で幕引きするな」とシュプレヒコールが響いた。
 「今朝の朝刊を読み、稲田氏が出ないと知ってがっかりした」。埼玉県所沢市、主婦上原勝枝さん(52)はため息をついた。稲田氏の欠席について、小野寺五典(いつのり)防衛相はこの日「委員会の判断」との答弁を繰り返した。上原さんは「大臣を辞めたから、説明責任を放棄できるというのか。安倍政権にはあきれるばかり。相変わらず、真相究明を求める国民感覚とはずれている」と憤った。
 東京都国分寺市、会社員山本拓次さん(49)は「稲田さんが『隠蔽の報告を受けていない』と言っても、国民は誰も信じない。欠席したのは(報告を受けたと)認めたのと同じでは」と話し、「安倍晋三首相がかわいがっていたから傷つけたくなかったのでしょう」。
 横浜市中区、ステーキ店ソムリエ橋端(はしばた)完二さん(46)は、テレビで閉会中審査のニュースを見た。稲田氏には「自分の在任中に起きたことなのだから、きちんと説明してほしい」と要望。自民党には「稲田氏らの参考人招致を拒否する理由が分からない。何かあるのではと勘繰ってしまう」と不信感を募らせた。
 千葉市美浜区、大学三年宍戸涼太郎さん(21)はテレビのニュースで稲田氏が出席しなかったことを知り、「追及されるから逃げたんだなと思った」という。安倍首相は三日の内閣改造後の記者会見で「国民の皆様から大きな不信を招く結果となった」「謙虚に丁寧に国民の負託に応える」と述べていたが、宍戸さんは「委員会の様子を見ると、国民に誠実に向き合っているとは言えない」。
 観光で上野公園(東京都台東区)を訪れた大阪府東大阪市、大学二年田中智佳さん(19)は「辞任した閣僚を出さないのがルール」と稲田氏の参考人招致を拒否した自民党の姿勢に、「政治家ってお金にルーズなのに、そういう決まり事は守るんですね」と皮肉った。