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草の根交流ニュース
人口 2053年に1億人割れ
2017年4月15日

【日本経済新聞】4月11日人口 2053年に1億人割れ 厚労省推計、50年後8808万人  働き手は4割減
 厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は10日、長期的な日本の人口を予測した「将来推計人口」を公表した。1人の女性が生む子供の数が今と変わらない場合、人口は2053年に1億人を割り、65年には15年比3割減の8808万人になる。働き手の世代は4割減とさらに大きく減る見通しだ。政府が経済成長に必要とする1億人を保つのは難しく、政策は大きな見直しを迫られる。

【沖縄タイムス】4月5日〈社説〉[防衛局が掘削調査]憲法より米軍が上位か
 法令解釈を恣意(しい)的に変更し、なりふり構わず工事を強行する政府の姿勢は理不尽極まりない。
 辺野古新基地建設を巡り、沖縄防衛局は前知事が出した岩礁破砕許可が切れた後も、工事を続行している。破砕許可が有効な3月中に汚濁防止膜を固定するためのコンクリートブロック計228個を投入し、3日から、新たな申請をしないまま海底のボーリング調査を始めた。県はどのような調査か防衛局との「協議」が必要としており、5日にも行政指導する方針だ。
 この間の政府の都合のいい法令解釈には唖(あ)然(ぜん)とするばかりだ。県漁業調整規則は漁業権が設定されている漁場内で海底の地形を変更する場合、知事の破砕許可が必要だと定めている。
 政府は名護漁協がキャンプ・シュワブ沖の「臨時制限区域」の漁業権を放棄する手続きを取ったため、破砕許可なしでも工事を継続できるとしている。水産庁の解釈変更である。県は漁協の漁業権放棄の手続きがあっても、漁業権の消滅には知事の許可が必要との認識で、従来の水産庁の見解がこれである。
 水産庁はなぜ突然、解釈変更をしたのか。新基地建設のためだとしか考えられない。
 実際、那覇空港第2滑走路建設に伴う漁業権について、同じ政府の機関である沖縄総合事務局は、地元漁協が漁業権を放棄する手続きを取っても漁業権は存在するとして県に岩礁破砕許可の更新を申請しているからだ。明らかな「二重基準」である。
 キャンプ・シュワブ沖の広大な「臨時制限区域」は、県の了解を得ることなく、日米合同委員会で一方的に決めたものである。
 防衛局が海中に投入した大型コンクリートブロックがサンゴ礁を傷つけたとみて県は2015年、臨時制限区域内での潜水調査を申請したが、許可が下りるまでに半年もかかった。結局、サンゴ礁の損傷が確認できなかった。原因特定を難しくするため許可を引き延ばしたとの疑念がいまだに消えない。県は今回も臨時制限区域内での潜水調査を米軍に申請する意向だが、見通しは立っていない。
 米軍基地は自治権を制約し住民にさまざまな負担を強いる。県や地元名護市の同意なしに強権的に米軍基地を建設することは許されない。それが憲法が要請する前提だ。
 ましてや、前知事が選挙公約に反して埋め立てを承認して以降、知事選、衆院選、参院選とすべて新基地建設反対の候補者が勝利し、明確な民意が示されているのである。
 後戻りできないほど工事を一気呵成(かせい)に進め、県民の間に「抗議しても仕方がない」と「あきらめ感」を引き起こすのが政府の狙いである。
 権力は抑制的に行使しなければならない。立憲・民主主義の基本である。だが、新基地建設を巡ってあらわになっているのは反対運動を力でねじ伏せ、強行突破を図ろうとする政府の強権的な姿勢である。このような理不尽な手法を許せば沖縄だけでなく、いずれ国策に異を唱える全国の自治体がその対象となろう。

【現代ビジネス】4月14日世界が警戒する日本の「極右化」〜私たちはいま、重大な岐路にいる―森友学園や安倍政権を決して侮るな(内藤 朝雄明治大学准教授)
>森友学園問題と日本の右傾化
 日本中、さらに世界中で「森友疑惑」が報じられ、ひとびとの関心を集めている。
 それはおおむね次のような疑惑だ。
 右翼思想を抱く理事長が運営する学校法人森友学園が、幼稚園児に教育勅語を唱和させている。運動会では、「中国、韓国が、心改め、歴史で嘘を教えないよう、お願いいたします。安倍首相、ガンバレ! 安倍首相、ガンバレ! 安保法制国会通過よかったです!」と連呼させていた。
 学園は「よこしまな在日韓国人・支那人」、「韓国や中華人民共和国人の元不良保護者」などと記した文書を、保護者に配布したりホームページ(HP)で公開したりしていた。「お仕置き部屋」などでの暴行虐待も報告されている。理事長は政権中枢を牛耳る右翼仲間の同志であり、首相夫人や、政治家や、上層部の意を忖度する役人たちを通じてさまざまな便宜をはかってもらっている。
 森友学園は子どもたちを極右思想で教育する小学校をつくることとし、国の土地を極端に安い値段で購入できることになった。首相は自身および夫人の関与を否認し、もし本当であれば辞任すると言った。
 不正疑惑が報道されると、かつての仲間たちはトカゲの尻尾切りのような振る舞いをはじめた。裏切られた理事長は、政権中枢の右翼仲間たちに都合の悪いことを暴露しはじめた。このような疑惑のストーリーである(各種報道より)。
 国内では、一つひとつの細かなエピソードをめぐって、芝居見物のようににぎわっている。疑惑関係者は、それが人間ドラマとして消費され、飽きられて終熄する時を待っているはずだ。
 対して、世界のメディアは、もっぱら日本の現政権と右傾化がどうなるかという関心から森友疑惑を報じている。
 というのは、現政権は日本を戦前(特に昭和初期から敗戦まで)の社会に戻そうとしている「ウルトラ・ナショナリスト(ultra-nationalist)」政権であると考えられており、日本が戦前のタイプの社会に戻るかどうかは、大きな関心事だからだ。
 日本の大衆も、現政権がこれ以上強くなることに、ぼんやりと不安を抱きはじめている。なんだか変なことになっている。自分たちの社会は、これからどうなってしまうのだろうか。自分たちはこれからどうなるのだろう。
>「超タカ派」勢力が動かす日本政治
 ひとびとはそれを成熟した大人としてストレートに意識して考えるのではなく、政治とカネやら、「軍国主義」時代を再現する教育やら、お仕置き部屋の児童虐待やらの、「森友劇場」でもりあがることで不安を表現している。
 報道される人間模様は、きわめて戯画的である。籠池夫妻、その息子、「アッキー」と呼ばれる総理夫人、便宜をはかる役人、安倍総理、稲田防衛大臣といったどたばた劇の配役とストーリー。
 「森友劇場」を見物して喜んでいる大衆は、悪ふざけに興じているようにも見える。悪ふざけを通じて、箱庭で遊ぶ子どものようにしか政治に向き合えない大衆なのかもしれない。
 わたしたちは、原発事故と現政権成立以降いまここに出現した歴史の折り返し点(いったん通過するともう戻れない)を子どもっぽくやりすごした後、次に来る本物の全体主義によって身ぐるみ剥がされ、地獄に突き落とされるかもしれない。
 「騒ぎすぎだ」という声もある。しかし、森友問題は、わたしたちが目の前にあっても見ようとしなかったことを、日の光に晒すための手がかりになるのではないだろうか。森友問題を入り口にして、現実の危険を直視しよう。
 現在、日本を戦前の状態(特に〈天皇中心の国体〉が暴走した昭和初期から敗戦までの時期)に戻そうとする勢力が、閣僚の大多数、国会議員のほぼ半分を占めている。日本社会は、その意向のままに造りかえられてしまう瀬戸際にあるといってよい。
次の資料をみてほしい。
 「第3次安倍晋三再改造内閣の超タカ派(極右)の大臣たち」(俵義文(子どもと教科書全国ネット21)作成:トップページの左側リストにある当該資料表題をクリック)、あるいは「国会議員いちらんリスト」。
 資料を見ると、閣僚のほぼ8割が「超タカ派(極右)」団体(先進諸国の主要メディアはおおむねそのように見ている。筆者もそれに同意する)のメンバーであることがわかる。またそれが国会議員全員の半数に達しようとしている。
 これらの団体は、仲間たちがいくつも掛け持ちしていたり、協力しあったりしているので、ひとつの大きなネットワークと考えることができる。
 また、彼らは公明党など他勢力と利害同盟を組んでいる。その意味では、ほぼすべての閣僚と半数の国会議員が、上記資料にいうところの「超タカ派」勢力かそれになびく勢力であるといってよい。
 これらの勢力が政権の座にあり、目標達成に向けて着実に歩を進めているのである。
(以下略)