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草の根交流ニュース
内部留保を増やすばかりの法人に課税を
2016年3月12日
【東京新聞】3月7日「社説」消費増税延期論 法人税減税もやめよ
消費税率を10%に引き上げる増税を再び先送りするような発言が出てきた。私たちは消費税増税自体に反対してきたので歓迎だが、税収減に対応するために法人税減税をやめるのが筋だろう。/(中略) 私たちは、社会保障と税の一体改革の方針に基づき社会保障制度を持続可能な中身に改善し、さらに行財政の無駄を徹底して排除するならば消費税増税はやむを得ないものと考える。しかし、社会保障の抜本改革は見送られ、人口増加や高い経済成長を前提とした制度のままだ。これではいくら増税しても追いつかず、増税に次ぐ増税になるのは目に見えている。/(中略) 延期するならまずアベノミクスの失敗を認めるべきだ。先送りで税収が落ちるからといって社会保障を削るのはおかしい。企業の内部留保を増やすばかりの法人税減税をやめて財源を賄うべきだ。

【東京新聞】3月7日「社説」介護保険カット 創設の理念が失われる
介護保険サービスのさらなるカットに向けた議論が厚生労働省の審議会でスタートした。介護を理由とする退職者をゼロにするという政府の目標にも逆行している。受ける身になって考えるべきだ。/(中略)介護保険サービスの大幅カットを柱とする見直しは二〇一五年度、施行されたばかり。改正の影響を検証せずに矢継ぎ早に給付減を打ち出せば、多くの高齢者やその家族を苦境に陥らせかねない。/介護を家族だけに担わせず、社会全体で支え合う「介護の社会化」という当初の理念が失われかねない。

【東洋経済オンライン】3月8日日銀はマイナス金利で「敗戦」を糊塗している―実態は日本の本質的課題からそれた資産課税
<マイナス金利は徴税行為、日銀にその権利はない>
金融政策とは何か、に立ち返ってみると、足元の金利を下げることで、「おカネをためないで使ってください。そうすると総需要が増えるので景気がよくなります」というものだ。しかしそれで現在の消費が増えるということは、将来、支出するはずだったものを先食いするということだ。/ひとりひとりの生涯にわたっての消費量は決まっていると考えられる。富裕層でもない普通の個人は家を3軒も4軒も買わないし、毎年自動車を買い替えるわけではない。/足元での消費が思わしくない理由は、政府が過去の長い金融緩和や税制優遇、エコポイントなどで自動車や住宅、家電の需要を先食いしてきたことも大きいのではないか。
<貯蓄増加の根本原因は「将来への不安」>
そもそも、先進国で貯蓄が累増しているのは、人々が高齢化に不安を感じ、長生きリスクに備えようとしているからだ。そうして貯蓄が積み上がっていることの裏腹として、成長率がどんどん下がって、自然利子率(均衡実質金利ともよばれ、景気に中立的で潜在成長率に近似するとされる)が下がっているとしたら、それは金融政策で解決できる問題ではない。

【毎日新聞】3月7日 消費税10% 経団連会長「計画通り実施を」先送りにくぎ
経団連の榊原定征会長は7日の会見で、来年4月に予定される消費税率10%への引き上げについて「社会保障の充実と財政健全化のためにも計画通り実施すべきだ」と述べた。世界経済の不透明感を背景に、消費増税の可否の判断が政治問題としてくすぶる中、先送りにくぎを刺した。/ただ、榊原会長は「8%への増税時のような(駆け込み需要の)反動減を起こさないよう、万全の準備が必要だ」とも指摘した。

【毎日新聞】3月11日 「3年たっても、一種の麻薬みたいな異次元金融緩和などの当面の対策に過度に依存し続けている。非常にリスクがある」。民主の岡田克也代表は11日の記者会見で、厳しく批判した。共産の小池晃政策委員長も同日、「(2014年の)消費増税が個人消費の落ち込みの引き金となり、一部の富裕層に富が集中するアベノミクスでさらに打撃を与えた。アベノミクス不況になりつつある」と指摘した。/自民党はこれまで、好景気に支えられて14年衆院選や15年統一地方選などで連勝してきた。だが、消費の冷え込みや株安などを受け、報道各社の世論調査でもアベノミクスへの評価は下がっている。野党側は潮目が変わったとみて参院選でも経済政策を争点に掲げる構えだ。【田所柳子】