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軽減税率に「筋の悪い政策」「誰も得をしない」等々ひろがる悪評
2015年12月26日
【東洋経済オンライン】12月17日<一部抜粋>
近頃、これほど、筋の悪い政策も珍しかろう。/対象になる品目とならない品目との区別が難しく、線引きをめぐって利権を生みやすい。低所得者対策としては効果が薄く、高所得者にも恩恵は及んでしまう。何より、貴重な財源を食い潰し、何のための増税かわからない──。「欠陥だらけの政策」と集中砲火を浴びながら、2017年4月の消費税率10%への引き上げ時に、軽減税率を導入することが決まった。/第一生命経済研究所によると、軽減税率による平均的な家計の軽減額は年間1.3万円。この程度の軽減効果を得るため、これほど問題の多い政策を導入しなければならないのか、疑問が残る。/さらに軽減税率は日本の政治課題も浮き彫りにした。/東京財団の亀井善太郎研究員は「高齢者までカバーできる消費税で社会保障費を賄う、という社会的合意があったはずなのに、それをひっくり返し、何のためにやるのかが見えなくなった」と批判。/今回の軽減税率騒動は、ポピュリズムに流され、機能不全に陥った、日本政治の危険な現状を映し出している。(「週刊東洋経済」2015年12月26日-1月2日号)

【ニューズウイーク】12月16日<一部抜粋> 誰も得をしない。すべての人が損をする。だから良くない。/第一に、景気を悪くする。これほど単純に景気を悪くする増税対策もない。景気対策としては最悪である。/第二に、低所得者がもっとも損をする。当初、低所得者対策として議論が始まった軽減税率は低所得者に最も不利な増税対応策である。目的から最も遠いので最悪だ。/第三に、選挙対策としては効率的である。だから、次の選挙を勝つためには最も安易で確実な策である。となると、良いことではないが、自民党も公明党も得をするのだから、長期的に日本のためにならなくとも、合理的ではないか。そうではない。政治的にも軽減税率は自滅への道である。/誰もが「恩恵」を受ける軽減税率は選挙にうってつけ/選挙に必要なものは低所得者対策ではない。幅広い有権者の支持が得られるかどうかだ。
低所得者対策が良いのは、それに他の人々、低所得者でない人々も同意するからである。/短期的には、次の選挙を勝つためには良いが、その先の選挙には不利になるのである。だから、政治的、選挙的にも、本当は軽減税率を導入してはいけないのだ。/したがって、軽減税率は、次の選挙対策としては有効だが、自民党の長期政権の安定性にとっては大きなリスクをはらむモノであり、政治的にも、理解が難しい政策なのである。

【アゴラ】言論プラットホーム12月20日<一部抜粋> 
軽減税率を導入するための財源として、子育て給付金の廃止が決まりそうです。/子育て世帯の負担軽減策として支給している「子育て世帯臨時特例給付金」(子育て給付金、2015年度は子ども1人当たり3千円)について、政府・与党は、16年度から廃止する方針を固めた。/さて子育て世代の負担がどれぐらい減るのかを考えるためには軽減税率の負担軽減効果と、廃止される子育て給付金の額を比較する必要があります。/そして、軽減税率の効果ですが、これはある程度正確に見積もることができます。国が出している統計を用いて
平均的な世帯(世帯人数2.41人)の消費支出は月額25万1千円であり、そのうち、食料品に60,272円支出される。(単身世帯は月の消費支出16万2千円、食料品に38,539円支出)■子育て世代の手取りはどうなる/これに対して、軽減税率のバーターとして廃止になる子育て給付金は、子ども一人当たり月3,000円です。/このように軽減税率の効果に多少の誤差があったとしても、子育て世代は負担増になるといった計算になるのです。『軽減税率』という美名の下、子育て世代の負担は実質的に増えるというのが今回の大きな流れなのですね。■一方高齢者へは/一方、低所得の高齢者には3万円を給付するといった案が浮上しています。■事業者はコスト増/さて、このような一連の流れですが、軽減税率を実現するためには大きなコストが発生します。■事業者の子育て世代は/このように、大きなコストをかけて導入する軽減税率ですが、子育て世代については、今までもらえていた給付金が廃止されるので狙い撃ちのように負担増が大きくなります。/せめて、このように負担増が一気に押し寄せるような人たちについては負担感を軽減できるような施策を考えていく必要があると考えられますし、そのようなことを考えるのが私たちの代表者である政治に携わる人たちの仕事なのではないのでしょうか。(中小企業診断士 岡崎よしひろ)

次週(1月2日)は、休載します。ご了承ください。(編集子)