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首相問責可決 自らを貶めた自民党の「賛成」 (8月30日付・読売社説)
2012年9月5日

首相問責可決 自らを貶めた自民党の「賛成」

830日付・読売社説)

2012830日    読   売

 野田首相への問責決議に一体、どんな意味があるというのか。

 首相を衆院解散に追い込めるわけではない。立法府の一員としての責任を放棄し、党利党略に走る野党の姿勢には、あきれるばかりだ。 国民の生活が第一、みんなの党など参院の野党7会派が提出した首相問責決議案は29日、野党の賛成多数により、可決された。自民党は賛成票を投じた。

 問責決議は、消費税率引き上げは国民の声に背くとし、関連法を成立させた民主、自民、公明の3党協議も「議会制民主主義が守られていない」と非難している。だが、これはおかしい。自民党を含め、衆参両院議員の約8割が賛成した法律である。

 自民党が今更、こんな決議に賛成したことは到底、理解できない。政党として自らを(おとし)める行為だ。公明党は採決で棄権して、筋を通したではないか。自民党の谷垣総裁は、問責の理由について、「内政、外交の両面にわたって今の野田政権が国政を進めることは限界だ」と述べた。「日本外交の基礎がガタガタになっている」とも批判した。

 だが、首相を問責する根拠としては説得力に欠ける。竹島など領土問題では、長年政権を担当してきた自民党も責任を免れない。領土・領海に対する中国や韓国、ロシアの攻勢に、与野党は結束して対応すべきなのに、首相に、後ろから弾を撃つような行為は国益を損ねよう。

 内政では、民自公3党が財政再建の必要性に対する認識を共有し、社会保障と税の一体改革の実現へ連携したばかりである。衆院選挙制度改革に関する法案の扱いなど民主党の強引な国会運営に大きな問題があるとはいえ、問責決議は、民自公3党の協調路線を壊す。「近いうち」という衆院解散の民自公の党首合意さえ反古(ほご)になりかねない。

 今後、自民党は原子力規制委員会の国会同意人事や一部の議員立法を除いて審議拒否する方針だ。「決められない政治」が続く。国会では、赤字国債の発行を可能にする特例公債法案をはじめ、共通番号制度関連法案(マイナンバー法案)、ハーグ条約承認案など重要案件が積み残された。

 衆院の内閣不信任決議と違い、参院の問責決議には法的根拠がない。それを政府・与党攻撃の手段にして審議を拒否し、首相・閣僚の交代を迫る。こんな悪習をいつまで繰り返すのか。参院を「政局の府」にしてはならない。