政府税調が消費税増税を答申することへの抗議声明
国民の声をふみにじって消費税増税計画をすすめるなら、
私たち国民は、総選挙でふたたび怒りのマグマを大爆発させます

 消費税をなくす会は、政府税制調査会が二十日の総会で、消費税増税が必要だとする答申をとりまとめたこと、また、消費税増税につながる地方消費税の「充実確保」を示したことに、断固抗議するものです。

一、国民は、七月の参議院選挙で、庶民大増税をおしすすめた安倍自民・公明政権に厳しい審判を下し、「消費税増税ノー」の意思を大きく示しました。
 私たちの会には、選挙後も、「暮らしが大変。これ以上の増税は絶対にゴメンだ」「税金に殺される」の悲鳴と怒りが、次々に寄せられています。最近の世論調査でも、年金・社会保障のためであったとしても、「消費税増税には納得できない」が五四%にのぼります。
 消費税増税の明記は、実に三年ぶりになるものであり、国民の声を真っ向から踏みにじる暴挙と言わざるを得ません。

一、同時に、今回の答申で、税率や実施時期を明記できなかったことは、国民の世論と運動を無視できないことを示すものであると考えます。
 私たちは、この間、消費税廃止各界連絡会がよびかける「消費税増税の中止を求める」国会請願署名の一千万人対話・署名運動に全力でとりくんできました。
 政府・与党は、〇七年度中に消費税増税の結論を得、〇八年の通常国会に消費税増税法案を提出、〇九年度には消費税増税を実施するという「シナリオ」を描いてきましたが、伊吹自民党幹事長は、「〇八年度の消費税増税(法案の提出)についてはわが党としてはやらないつもりだ」と発言しています。

一、しかしこれは、次期、衆議院選挙を考えた小手先の国民だましであり、政府・財界は、「〇九年度の消費税増税実施」を、断固死守する構えであるとことを厳しく見なければなりません。
 自民、民主の大連立構想の裏には、消費税増税があったことが明らかとなっています。政府、財界は、〇九年の基礎年金の国庫負担の二分の一への引き上げと、法人税減税のためには、消費税増税はもう待ったなしと考えています。

一、与謝野前官房長官が、十七日、熊本・天草市で、「国民のみなさんに割り勘を増やしてもらうしか方法はない。消費税増税なしでやっていけると演説している人がいたら、それは物事を知らない人だ」と暴言を吐きました。
 格差と貧困がいっそう広がる中、日々の暮らしと営業に、消費税がどんなに重くのしかかっているか、思いやる心のない人たちが、この国の権力を握り、カネで政治を買いながら、庶民への増税で、自らの減税を実現し、さらに肥え太ろうとしていることは、許せません。
 私たちは、百四十三万五千人の会員を力に、草の根から、いっそう「消費税増税ノー」の世論と運動を強めていきます。そして、国民の声をふみにじって消費税増税計画をすすめるなら、私たち国民は、総選挙で、ふたたび、怒りのマグマを大爆発させる決意です。
二〇〇七年十一月二十一日
消費税をなくす全国の会 事務局長 梅村早江子