ひろがる草の根活動
ノー消費税 2013.11 第267号

<総会発言>

●首相表明 被災地は怒っている=福島の会 服部 雅さん
 原発事故から2年半が経過しましたが、収束どころか汚染水の拡大は制御不能に陥っています。いまだ避難県民は15万人です。
 こんな時、安倍首相は原発事故などなかったかのように消費税の大増税を強行しようとしています。断固、抗議します。
 さらに怒りを呼んでいるのは、復興増税です。国民への増税はそのままにして、大企業の復興法人税は一年前倒しし廃止だという。二重、三重の国民への裏切りであり、絶対に許せないと県内では怒りの声が高まっています。
 この間、大震災と原発事故で「こんな時期に増税は許せない」とたたかってきました。被災地に2重、3重の苦しみを強いる増税を4月1日になんとしても実施させないために県民とともに全力で運動をすすめます。


●抗議の自動車パレード=高知県の会 金子陽子さん
 安倍首相の消費税増税表明と前後して高知では、9月25日になくす会と各界連、食健連の3団体50台で自動車パレードをし、消費税増税ノー、TPP参加反対の声を響かせました。県商工会などに増税中止の一点での共同の申し入れもしました。10月1日には、なくす会と各界連が共同して抗議の宣伝・署名をし、怒りがいっぱいでした。
 なくす会と各界連が共同で出した県議会、市町村議会への増税中止の意見書採択を求める陳情は、12議会で採択され、国に意見書が上がっています。
 毎月、常任世話人会、世話人会を開き、情勢や運動の展望について学び、人出の多いところで宣伝してきました。
 この1年に集まった署名は2600人分。また1年間に4つの地域の会もできました。世話人も増えましたが、地域に会をつくっていく大事な柱です。

●反対の声広げにひろげ=京都の会 天野みどりさん
 京都では消費税増税反対と社会保障の改悪を許さないと、一体に取り組んできました。
 2年間、毎週水曜日になくす会と各界連、社保協がいっしょに宣伝行動をしています。
 消費税増税中止を求める運動では各地域、各行政区で、意見広告やポスター、アピール・ビラなどの取り組みが広がっています。
 最初に消費税増税中止を求める京都の会がよびかけて、消費税増税に反対する人が応えてビラをつくりました。ここから地域に広がり、行政区の業者有志などがよびかけてアピール・ビラをつくりました。あの人もこの人も反対していると各地で小学校区に広がっていきました。各戸に署名を集める運動へと広がっています。そしてより細かい取り組み―個人から個人へと署名が広がっています。声をあげやすい活動になってきたのです。引き続き頑張りましょう。

●安倍首相に県民怒り心頭=三重の会 大川 博さん
 昨年の総会後、毎月、常任世話人会を開き、学習会や、議会請願、宣伝・署名行動などをしてきました。
 消費税増税中止の議会請願では29自治体のうち16自治体に請願を提出することができました。
 毎月の宣伝行動は、このところ様相が変わってきています。女子高生が数人で自分たちから寄ってきて署名するとか、署名をするときに安倍首相に対して激しい怒りを口にする人がふえています。先日は中年の女性からすごい勢いで訴えられました。10月2日の緊急の宣伝行動でも怒りを表す人が多くなっています。
 この声を三重選出の国会議員に届けようと県内の事務所を訪ねて増税中止の要請をしています。私たちの味方は庶民の声です。声をもっと集めて運動をすすめたい。

●景気好転は庶民の懐がよくなること=常任世話人 増本一彦さん
 昨年の総会で紹介した消費税をなくす無党派の会のうちの1つが総会をして、活動目標に消費税をなくすまで頑張ると入れました。学習する中で前進してきています。
 消費税増税法の付則18条1項に「増税にあたっては経済状況を好転させることを条件とする」とありますが、これをどう読むか。消費税を最終的に払う最終消費者、最終担税者つまり勤労者とその家族の経済状況を好転させることだと読まなくちゃいけない。大金持ちや大企業の懐具合がよくなることが条件ではない。
 大和総研によると、自分の本社は日銀総裁が代わってお金をじゃぶじゃぶ流してくれるのでもうかっている、といっている。ところが民間企業の会社員やパート従業員の平均給与は減っているといっています。庶民は収入が減ったうえにさらに増税で負担が増えるという。
 議案が強調している一点共同で、増税中止の一点で腕を組んで声を上げていきましょう。

●このうらみはらさでおくものか!=宮城の会 渡辺安子さん
 夫の生家の閖上(ゆりあげ)地区は、3・11で700 人が死亡。級友も7人が津波の犠牲になりました。今も多くが仮設暮らし。この被災者に対し、村井県知事は医療費助成を3月で打ち切り、「生きる道がなくなった」と18人が亡くなりました。
 道路はきれいになったが、家は1軒も建ってない。「世界一企業が活動しやすい国にする」という安倍首相の言葉を聞くたびに怒りが込み上げます。
 また、学校では「消費税はお婆ちゃんのために必要」と教え、孫たちは納得させられています。
 しかし、会が署名行動を継続する中で、「自民に投票して失敗した」と、70代の人が走り寄ってきて署名するなど、9月から雰囲気が変わってきています。
 このうらみはらさでおくものか≠ニいう心意気です。なくすまでがんばるぞ!

●年1千署名目標に活動=大阪・泉北の会 山口数之さん
 維新との一騎打ちで勝利した堺市で活動しています。
 堺市でも、高いテナント料、客足減で商売がやれなくなり、閉店する店が相次いでいます。
 署名しているマーケットでも、値引き時間になると来店者が多くなります。
 年金も賃金も下がり、非正規では、懐に入るお金が減って買う気持ちも力もなくなり、商店の売上げは減る一方です。ここに消費税増税では、さらに閉店が増えるでしょう。
 泉北の会では毎月一回勉強会と署名活動をしています。
 「生まれて初めて署名する。夫が死亡しわずかな年金でどうしていくか不安でたまらない」と切実な声。
 国民の犠牲の上に大企業や富裕層だけが太るひどい政治を、みんなおかしいと感じ始めている。それを感じてもらう活動が大切です。
 生活も商売も破壊する増税をなんとしてもストップさせるため年間1千署名目標に頑張って活動を続けます。

●ポスター、テイッシュ作り宣伝=徳島の会 松本 栄さん
 60団体、個人56 0 人に賛同金を募り、「消費税10%実施にストップを!」のポスターと、「やっぱりイヤダ消費税10%」のテイッシュ、ケーキが当たる空くじなしのクジを作り、宣伝。
 市内の日曜市でテイッシュ850個を配りながら署名を訴えると、トマトやキュウリを売ってる人たちみんなが「こんな時に増税とはなんということか!」と怒りを爆発させた。
 会は、9月議会に県下25自治体の増税中止の請願、陳情を行い、吉野川市議会が全会一致で採択し、国に意見書を提出しました。
 徳島県知事も4月2日に、「消費税は将来的には必要と思うが、今の不景気の時に上げるべきではない」と表明しました。
 さらに会は、5人の衆参議員に「増税は中止を」のハガキを1人あたり200枚送り、中止に尽力するよう要請しました。

●安倍首相に中止はがき25000枚を送付=東京・大田の会 佐伯正隆さん
 24年前会員148人で結成した会は、定例宣伝や役員会を毎月実施する中で、現在53877人に発展。
 参院選前に安倍首相宛「増税中止ハガキ」を2万5千枚作り、商店会や同業組合、生協、民商、医労連などに送り、投函。活動資金は、カンパ袋を作って民主団体に要請すると、各団体で袋を回してくれて、20万円を集めることができました。
 カンパを元に「矛盾だらけの消費税はなくせ」の、税理士アピールを出しました。「内閣倒せ!」の声も聞かれる中、それも含めてがんばりたい。

●増税は被災者の気持ちをなえさせる=岩手の会 藤村 敬吾さん
 震災から2年半がたちますが、復興の遅れから、依然劣悪な環境での仮設住宅の生活が続いています。陸前高田市など商店街がなくなったところは、何もなく雑草だけが生えているという状況です。
 こんな状況なのに安倍首相の消費税増税の表明。これから家や商店を建てようかという被災者の気持ちをなえさせるものです。被災者の実態を知ろうとしていないし、復興を妨げるものだといってよいでしょう。
 被災者の怒りは頂点に達しています。被災地釜石で実施した宣伝・署名行動では、署名板の前に5、6人の列ができる状況でした。署名用紙が一時足りなくなる状況も生まれたほどです。
 盛岡・都南の会では、新たに6つのスーパー前で宣伝行動の了解がとれるなどの前進もありました。
 若い人の活動参加を得る一つの提案として、講演会をDVDで普及することを検討してください。

●マスメディアの報道に問題=愛知の会 きしの知子さん
 私は、この間のマスメディアの消費税報道に問題があると思います。昨日、名古屋の中区で新婦人と宣伝をしましたが、「もう決まったことでしょう」と最初は冷たい反応でビックリしました。
 この1年間私たちが取り組んできたことは、他団体との共同行動です。台風のなか、9月15日に各界連と自動車パレードを行い、101台183人が参加。社保協とのコンタクトも強まってきました。雇用問題で、是非、労働組合と手を結びたい。
 税の学習会を呼びかけ、9月に2回、10月は既に3回予定しています。また、地元国会議員への要請行動や、親しくしている団体に消費税増税反対の一点での共同行動の申し入れをしたい。会では「消費税ノン」という身近な人が登場するニュースを1万2千部作って200人で配り、情勢を知らせています。また、「なくす会愛知の会ニュース」を月2回発行、50人に行動日程などをメールやファックスで知らせています。小さい力を無駄なく使い頑張りたいと思います。

●反応がよくなっている=兵庫の会 溝渕吉男さん
 兵庫では、病気や高齢化で世話人も半減しているけれど、毎月署名・宣伝行動を12〜13カ所でやっていて、この1年間で集めた入会署名数は6340人分にも上り、総数28万3800になります。この1年間の入会署名の反応は「給料は上がらず、年金は下がるのに、消費税が上がったらとても生活できない。何とかしてほしい」というものですが、参議院選挙後は、向こうの方から署名にやってきて、怒りの反応が強まってきました。ところが、10月に入って、マスコミの影響だと思うが、反応が冷たい。「もう決められたんちがう」というので、「決まってない。あんたはそれで諦めますか」と話を返すと、反応が良くなっていくというのが最近の特徴です。4月1日にむけ、「増税中止」をどう勝ち取っていくか大きな課題ですが、列島騒然となるような運動を作るために、会の活性化をもっとすすめていくことを強調しておきます。

●恩恵を被った人はいない=長野諏訪地方の会 伊藤政美さん
 毎月、世話人会を開いています。地方の寂れ方は大変で、宣伝行動を日中やっても人通りがほとんどありません。そこで、富士見、茅野、諏訪、岡谷の商店街を回ろうと話し合いました。署名のお願いに商店を回った特徴は、アベノミクスで恩恵を被った人は、1人もいないということです。岡谷でも商店や中小企業が半分になっている。シャッターが下りているところが多く、景気が冷え込んでいることをしみじみ感じます。増税が、こうした状況をさらに加速させる。「もう決まってしまった」という人も多い中、「反対している人もいるんですね。がんばってください」といわれ励まされています。生きるか死ぬかの瀬戸際だということを伝えていく必要があると思います。5月に開いた学習会に74人が集まりました。その参加者にも訴えて運動を強めていきたいと考えています。

●読者をもっと増やしたい=富山の会 藤田政治さん
 マスメディアの消費税増税支持は、中央の新聞だけではありません。私の住む高岡の北日本新聞は、読売新聞の北陸版を印刷しているので、「自民党の半数は賛成、中小企業も大半が増税を支持、県内の首長も反対は旭町の町長だけ、県の経済界もおおむね理解している」と読売新聞と同じことを書きます。
 機関紙「ノー消費税」は、消費税の本質や問題点などの情報発信をしています。先日、県母親大会が開かれましたが、こんな情勢なのに消費税増税を論議する分科会がなかった。読者が提案して、急きょ分科会を作ってもらい、なくす会から参加しました。
 読者のエネルギーはたいしたものです。読者に1口1000円のカンパを訴え、10数万円が集まり活動の資金にしています。富山は、読者比率は全国水準だと自負しています。これからも意識的に読者を増やしていきたいと思います。

●消費税なくす会出番の情勢=日本共産党副委員長・参議院議員 小池 晃さん
 いま、消費税なくす会の出番の時だと思います。今朝のNHKの討論会に出てきましたが、「この増税には全く道理がない」といってきました。
 8%で8兆円の増税はかつてない大規模なものです。その一方で、景気対策といって復興法人税は減税して6兆円もばらまき、さらに法人税を引き下げようとしています。
 自民党の高市早苗氏はいろんな経済指標が上がっているといいますが、賃金は減り続けています。97年に5%に増税したときは、7年間で50万円も賃金は上がっていました。その後、だんだん減って70万円も減っています。円安で仕入れ価格があがって中小企業から悲鳴が上がっている。97年の時も、増税したから景気は悪くなり、3年間で11兆円も税収が減りました。法人税を下げると雇用が増えるなんて、夢のようなことをいうんじゃない。内部留保がふえただけです。
 最大の景気対策は、消費税増税を中止することです。10月15 日から国会が開催されますが、すべての政党に「増税中止」の1点での共同行動を呼びかけます。
 一番説得力を持って、迫力を持って訴えることができるのは、消費税廃止を一貫して求めている消費税をなくす会の皆さんしかないと私は思っています。共産党もその一員として全力で頑張りぬきたいと思います。

●毎月1日継続して宣伝=和歌山・岩出の会 古根川みちよさん
 会員は、530人の到達で人口5万3千人のl%です。
 大阪のベッドタウンで新しい家が林立、しかし、昼間は留守が多く、対話ができないのでチラシを入れておき、粘り強く努力しています。
 チラシを独自につくり、毎月1日、声を出して宣伝し、88回となります。前回は「ノー消費税」265号に載っている井上英夫先生の論文の内容で訴えました。スーパー前の宣伝では、125人の請願署名が集まり、5人の入会者も生まれました。財政活動のために会報の読者も拡大しています。
 私自身、40年働いて12万円の厚生年金で生活しています。増税されたら孫のお年玉や冠婚葬祭も削らざるを得ない状況です。
 安倍首相の増税宣言にたいし、「増税した内閣をつぶしたい」などの怒りが寄せられ、励まされます。列島騒然とした状況をつくるために全力をつくします。

●手作りニュースを手配り=東京・東大和の会 堀口国雄さん
 会は、94年創立し、市民集会を180人で開きましたが、休眠し、再開したのが04年です。世話人会をキチッと開き、毎回学習会をおこない、24日宣伝しています。
 国税庁は、小・中・高校生に、税金の作文を募集して、消費税をはじめ「税金はみんなの生活のためにある」という考えを、「優秀」なものとして表彰するなど、消費税などが定着するようにしています。このなかには、憲法の租税法定主義―つまり税金は国民の納得と協力があってのものという考えはありません。税金は、本来、負担能力に応じて納めるという「応能負担の原則」であるべきです。これに反する消費税増税は許せません。
 会は、ニュースを3カ月に1度32号まで発行し、会員に手配りしています。最近の活動では「ノー消費税」266号に詳しく紹介された市主催の公民館祭りへの参加です。

●共同し全駅頭で宣伝=東京・葛飾の会 松田周平さん
 会は、葛飾柴又に事務所があります。消費税導入の2年後に発足し、毎月、他団体とも共同し24日宣伝をおこなってきました。
 さらに、3・13重税反対実行委員会と「会」の共同で、5月には区内12の全駅で190人が参加し、宣伝・署名行動をおこないました。消費税増税中止のタテ1メートル、ヨコ2メートルの横断幕をかかげ、ティッシュ1千個にチラシをはさんで配布しています。
 いま区役所の建て替えが大きな問題になっています。400億円の予算ですが、消費税が上がればそれだけ区民の税金の支出も増えることになると訴えています。
 かつて消費税は「小さく産んで大きく育てる」と増税勢力が言いましたが、3%、5%に24年間押しとどめてきました。この力に確信を持って増税を中止させましょう。

●増税中止へ人口の1割署名=福岡の会 蔭尾安正さん
 9月18日、消費税増税中止を求める県民集会を開き、250人が参加し、パレードも行ないました。そこでカンパも訴え、日比谷の9・27国民集会に代表を送りました。
 私は、いまつけているゼッケン「消費税増税で不安倍増だ、心臓に悪い商死税だ」をつけたまま新幹線に乗ってきました。国民の世論を反映し、一部のマスコミでも「家計直撃、消費税七つの衝撃」や「大企業は増税で5兆円もうける」などの報道もあります。
 私が住んでいる太宰府市では、人口の1割の署名7千人めざし、地域・団地訪問、駅頭宣伝などがはじまっています。
 各界連との共同で天神パルコ前で毎月24日の宣伝を成功させ、署名、会員と「ノー消費税」読者の拡大にも全力をつくします。

●県選出の国会議員要請に力=埼玉の会 名取 元さん
 私は、埼玉県の常任世話人で、さいたま市にある「太田窪の会」の一員。毎月「一の日宣伝」を始めて10数年になります。この1年で県内に4つの新しい会が発足しました。 県の会は、埼玉選出の国会議員への訪問、ハガキによる要請、県議会・市町村議会への請願・陳情、団体への申し入れ、読者拡大などに力を入れてきました。国への意見書採択は、県議会で否決されましたが、11の自治体で採択されました。
 行動では、東日本災害復興予算の「流用問題」、復興増税から法人税だけ一年前倒しで減税することへの怒りが寄せられます。諸物価は上がり、社会保障は削減が目白押し、だから県民は安倍首相の「増税分は全額社会保障に使います」のウソを見抜き始めています。
 安倍政権の暴走とのたたかいは、これからです。増税中止へ、知恵と力を合わせましょう。